葬儀
マナー
2023/01/24
喪主が葬儀の挨拶でカンペを使っても良い?
葬儀では「喪主の挨拶」が行われますが、大切な方を亡くして悲しみに暮れる暇もない中で、挨拶を考えるのは大変な作業です。ましてや、文章を覚えて参列者の前で話すのは、慣れない方にとっては大変なことでしょう。「せめてカンペがあれば、落ち着いて喪主の挨拶ができるのに」と思うのでは?
今回は、喪主が葬儀の挨拶のときにカンペを見ても良いのかを確認するとともに、場面別の例文や挨拶をするタイミングについて紹介します。
【目次】
■喪主の挨拶はカンペを使っても良い?
■挨拶文を作るときに押さえるべき5つのポイント
■シンプルな挨拶文例の紹介
■告別式以外で挨拶が必要な3つのタイミング
■挨拶をするときのポイント
■挨拶に代理を立てても良い?
■まとめ
喪主の挨拶はカンペを使っても良い?
弔事の際は、葬儀だけではなく出棺やお通夜など、挨拶をするタイミングも多いことから、喪主はカンペを見て挨拶しても失礼にはあたらないとされています。
喪主は亡くなった方の一番身近な存在であり、葬儀では悲しみの渦中におられるでしょう。しかも、葬儀を執り行うための準備に奔走し、忙しい中で喪主の挨拶まで用意しなくてはなりません。特に話すことに慣れていない方は、カンペなしだと考えておいた内容を忘れてしまうことも考えられます。
大切なのは「参列者や僧侶に対する感謝」と「故人を偲ぶ気持ちをしっかりと伝えること」であり、「挨拶文をすべて覚えること」ではありません。挨拶を覚える自信がある場合でも、万が一に備えてカンペを準備しておくと安心です。
挨拶文を作るときに押さえるべき5つのポイント
挨拶文を作るときには、以下の5点を構成に盛り込むのが良いでしょう。
1. 挨拶は簡潔にまとめる
2. 参列してくださった方に対する感謝を述べる
3. 故人の生前のエピソードを含ませる
4. 残された遺族に対する今後のお力添えのお願いをする
5. 挨拶の最後にお礼の言葉を述べる
喪主の挨拶は簡潔にまとめましょう。想いが募るとつい長くなってしまいがちですが、1~3分程度の内容にまとめるのが妥当です。
また、葬儀では忌み言葉の使用がタブーとされています。次に紹介する忌み言葉が入らないように意識してまとめましょう。
使ってはいけない忌み言葉
忌み言葉とは不幸が連鎖することや不吉なことをイメージさせる言葉で、葬儀のときに使用するのはタブーとされています。まず気をつけたいのが、不幸の連鎖を想像させる「重ね言葉」です。具体的には、以下のような言葉があります。・わざわざ
・たまたま
・重ね重ね
・度々
・いよいよ
・色々
また、「死ぬ」「死亡」「生きていた」といった直接的な表現も忌み言葉に含まれます。下記のように言い換えて使うようにしましょう。
・死ぬ → 亡くなる
・死亡 → 逝去、他界
・生きていた → 生前
その他、仏式葬儀では「浮かばれない」や「迷う」という言葉も忌み言葉にあたります。
挨拶文の内容に不安がある方は、事前に葬儀会社に相談するのが安心です。
シンプルな挨拶文例の紹介
続いては、ここまで解説したポイントを踏まえて、挨拶例文を紹介します。
特に人前で話すのが苦手な方は、できるだけシンプルな挨拶文を用意しておくと安心です。
例文
本日は、亡き母◯◯の葬儀にお集まりいただき、誠にありがとうございます。母は、◯◯月◯◯日に◯◯歳で逝去いたしました。息子としましてはまだ受け入れがたいという気持ちもありますが、眠るように亡くなったことが唯一の救いです。長い人生から旅立ち、母はほっとしているのかもしれません。生前皆様にはご厚誼を賜り、心よりお礼申し上げます。今後とも、同様のお付き合いをいただきますようお願い申し上げます。本日はありがとうございました。
告別式以外で挨拶が必要な3つのタイミング
告別式での挨拶以外にも、故人を送る儀式の中には挨拶が必要なタイミングがいくつかあります。主に挨拶を行うシーンは以下の3つです。
・お通夜の最後
・出棺の場面
・お通夜の振る舞い前後
これらのタイミングと挨拶のポイントを押さえておくと、場面別の挨拶文を作成しやすくなります。続いては、シーンごとの挨拶例を紹介します。
お通夜の最後の挨拶例
本日はご多忙の中、亡き夫の通夜にご足労いただき誠にありがとうございました。生前には、ひとかたならぬお力添えを賜りましたこと、故人に代わり感謝申し上げます。
明日の葬儀は、◯◯斎場にて◯◯時より執り行います。ご都合がよろしければ、ご参集いただければと存じます。本日はありがとうございました。
※儀式の内容については、以下のページでも紹介しています。
「お通夜の過ごし方」
出棺するときの挨拶例
本日は、お忙しい中、父◯◯の葬儀にご参列いただき誠にありがとうございました。多くの皆様に見送られ、父も喜んでいると思います。父との別れは大変悔やまれますが、最後まで趣味の釣りを楽しみながら過ごせたことは何よりの救いです。
私ども家族一同、今後も父の遺志を引き継ぎ頑張って参ります。この先も、変わらぬご指導ご厚誼のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
※儀式の内容については、以下のページでも紹介しています。
「葬儀・告別式」
通夜の振る舞い前後の挨拶例
通夜振る舞い前
本日は、お忙しい中、亡き妻のためにお集まりいただきありがとうございました。妻もさぞ喜んでいることと思います。ささやかではございますが、お料理を用意しております。故人を偲びながら、お時間の許す限りゆっくりとお召し上がりください。本日はありがとうございました。
通夜振る舞い後
おかげさまで、無事滞りなく通夜執り行うことができました。皆様の温かいお言葉に、遺族一同心より感謝申し上げます。私どもの知らない妻の一面を垣間見ることができて、感極まっております。名残惜しくはございますが、本日はこの辺りでお開きとさせていただきます。なお、明日の告別式は、◯◯時から執り行います。ご都合がよろしければ、ご参集いただければと存じます。本日は誠にありがとうございました。
※儀式の内容については、以下のページで紹介しています。
「通夜振る舞いの喪主の心得やマナーを解説」
挨拶をするときのポイント
まず、誰もが聞き取りやすいように、ゆっくりと丁寧な挨拶をするように心がけましょう。
葬儀には、ご高齢の方がご出席されるケースも少なくないため、早口だと内容が伝わりません。また、ボソボソと小声で喋るのではなく、はっきりと大きな声で話すこともポイントです。
また、改まった場面でつい難しい言葉を選びがちですが、自分の言葉でわかりやすい内容のほうが、気持ちが伝わりやすいです。
挨拶に代理を立てても良い?
喪主は、故人にとって最も身近な存在である方が担当するケースがほとんどです。そのため、心身ともに憔悴しきってしまうこともあれば、高齢であったり体調がすぐれなかったりするケースも考えられます。
その場合は、喪主の挨拶で代理を立てても問題ありません。
まとめ
今回は、喪主の挨拶においてカンペを使っても良いかどうか?について解説しました。
落ち着いて挨拶するためにも、カンペは用意しておいたほうが安心です。また、喪主の挨拶は告別式だけではなく、お通夜や出棺など様々なシーンで行われます。シーン別に挨拶文を用意しておくと、よりスムーズに儀式を執り行えます。
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