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2021/04/15
弔事とは?遺族や弔問客が具体的にすべきことを解説!
お悔やみの場面で使われる「弔事(ちょうじ)」は、訃報や葬儀などの事柄を表します。弔事の弔は「弔う(とむらう)」と読み、人の死を悲しむという意味を持つ字です。 弔事に際して、遺族の立場であるか、弔問客の立場であるかですべきことが異なります。本記事ではそれぞれの立場においてすべきことや、押さえておきたいポイントについて解説します。
目次
■弔事(ちょうじ)とは
■弔事で遺族がすべきこと
■参列者がすべきこと
■弔辞や弔電の書き方
■弔事では何を着ればいい?
■弔事と慶事はどちらを優先すべき?
弔事(ちょうじ)とは
弔事は葬儀などのお悔やみ事を指します。告別式の前夜に行う通夜、告別式、火葬を含めて葬儀といいます。一般的には、故人のご逝去から葬儀、初七日または四十九日法要までが弔事に含まれます。四十九日法要は法事ですので、弔事には法事も含まれています。
また、弔事とは逆の意味でつかわれる言葉として、慶事があります。慶事は結婚や出産などのお祝い事を指します。慶事の代表的なイベントとしては、挙式、結婚披露宴があります。社会に出たり、年を重ねたりするごとに、弔事や慶事(けいじ)などに参加する機会は増えいくので、マナーについても知っておきましょう。
弔事で遺族がすべきこと
故人の遺族である場合、弔事に関するさまざまな対応を短時間で行わなければなりません。喪主、ご遺族としてすべきことについてご紹介します。
訃報の連絡
近親者や親しい知人・友人などに、故人が逝去したことを伝えます。重要な方には直接電話などで伝え、礼を失する事がない方には、近しい方や親しい方に手伝ってもらい連絡をします。また、故人がお勤めであった場合は、故人の仕事関係者への連絡、ご自身のお勤め先にも連絡をします。
通夜・告別式、火葬の準備
大切な人を亡くし深い悲しみの中にありながらも、葬儀に関する準備を進めなければなりません。病院で亡くなった場合、安置場所にご遺体を移動する必要がありますので、まずは葬儀社を決定します。その後、葬儀社と打合せを行います。葬儀に僧侶を呼ぶ場合は、僧侶に連絡を取り都合を確認します。また式場や火葬場の空き状況についても確認が必要となり葬儀社が行います。そのあと、通夜、告別式の場所と日時の決定、会葬者の範囲や人数を想定しておきます。
喪主として挨拶を行う場合は、通夜・精進落としの挨拶、告別式での挨拶も考えておきましょう。
葬儀に関する準備
葬儀の内容が決まったら、葬儀に向けて必要な事項について準備しなければなりません。故人の写真の中から、遺影にする写真を選びます。また、葬儀で弔辞(お別れの挨拶)をお願いする参列者を決定しお願いをします。また、枕飯・枕団子などの枕飾りが必要な場合もあります。
また、棺に納める副葬品がある場合は、選定や準備もしておきましょう。合わせて必要になってくるのは、葬儀費用や会食にかかる費用、お布施の準備です。お布施などは現金で支払う必要がありますので、用意しておきます。
会食の準備
葬儀には会食が伴うケースが多くあります。通夜を行う場合は、「通夜振る舞い」について検討しておきましょう。通夜振る舞いは、故人との最後の食事です。大皿料理などと合わせて、お酒やソフトドリンクなどを準備します。葬儀の後は「精進落とし」で僧侶や参列者の方々の労をねぎらいます。
返礼品の準備
通夜や葬儀に参列してくださった方にお礼状を添えてお渡しする御礼の品を返礼品といいます。似た意味で使われる言葉として「香典返し」がありますが、返礼品は香典を頂いていない方であっても参列者全てにお渡しします。
葬儀の当日にお渡しするため、弔問客全員に同じ品物をお渡しします。返礼品は基本的に、消耗品を選びます。参列が持ち帰る際に軽くてかさばらないことに配慮し、タオルやハンカチ、お菓子、お茶、コーヒーなどが人気です。参列者の数に合わせて返礼品を準備しておくことになります。
返礼品については葬儀社と相談の上決めていき、手配は葬儀社が行います。
参列客がすべきこと
通夜や告別式などの弔事に、参列者として招かれる側の場合、準備しておくものは以下の通りです。
喪服の準備
弔事の種類が通夜や葬儀後の弔問の場合は、略喪服が適しています。略喪服は、黒、濃紺、グレーなどのダークスーツやリクルートスーツなどの略式の喪服を指します。
学生の場合は制服、女性の場合は同じく地味な色のワンピースやアンサンブルなどが略喪服です。葬儀・告別式に参加する場合は、準喪服を着用しましょう。
準喪服は正式な喪服で、男性の場合はブラックスーツ、女性の場合はブラックフォーマルを指します。ベルトやバッグ、靴といった小物も黒で統一し、光沢のある素材は避けましょう。
香典の準備
香典は通夜か葬儀に持参します。香典はお線香や花の代わりに供えるものです。不祝儀袋と現金、薄墨を用意します。各宗教共通で使える白無地で黒白または双銀の結び切りの水引を用意しましょう。
不祝儀袋は表袋の上段に表書き、下段に氏名を書き、内袋に住所を書きます。香典の表書きの種類は、相手の宗教に合わせたものを用います。仏式であれば「御霊前」(浄土真宗では御仏前)、また、「御香料」「御香典」「御悔」などを使います。
キリスト教であれば「御花料」、神式であれば「御榊料」、「玉串料」などを使います。不祝儀袋には「御霊前」、「御仏前」と記された表書きがセットされている場合がほとんどですので活用しましょう。宗派がわからない場合は、「御香料」と書きましょう。
お悔やみの言葉や挨拶
通夜や告別式に参列する場合、喪主やご遺族へのお悔やみの言葉を用意しておくと安心です。
「この度は誠にご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。」
「この度は思いもかけないことで本当に残念でなりません。おつらいこととは存じますが、どうかお力を落とされませんように。」
「この度は突然のことでなんとお慰めしてよいのか言葉も見つかりません。心からお悔やみ申し上げます。」
「この度は誠に残念なことで、ご家族のお悲しみは計り知れないことと存じます。心よりご冥福をお祈り申し上げます。」
「ご冥福をお祈りいたします」※仏式のみ
「安らかな眠りをお祈りいたします」※キリスト教
お悔やみの言葉やご挨拶する際には、「忌み言葉」を口にしないようにしましょう。「重ね重ね」や「たびたび」などの重ね言葉や、「浮かばれない」、死ぬ、苦しむといった不吉な言葉などがそれにあたります。また、ご遺族に死因を尋ねることもマナー違反ですので注意してください。
また弔事の連絡や弔辞の依頼を受けたものの、どうしても外せない予定や体調不良などで欠席せざるを得ない時は、香典を代理人に託す、供花を送る、弔電(お悔やみ電報)を打つなどして、追悼の意を伝えましょう。
弔辞や弔電の書き方
不幸があったとき、死を悲しむ、悼む気持ちを弔意と言います。弔意を表する方法として、香典や供物、供花があります。弔辞や弔電などもその方法のひとつです。
故人と親しい間柄にある場合、弔辞(ちょうじ)を任されることがあります。弔辞とは、故人とのエピソードや故人のお人柄故人を失った悲しみや故人を弔う気持ちを言葉にして、故人に手向けます。
弔辞は紙に書いて持参し、読み終えたら遺族にお渡しします。正式には、原稿が出来たら、奉書紙に薄墨で清書しお渡しするのがマナーとされています。難しい場合は、便せんに縦書きで記し、白い封筒に入れましょう。
弔辞を依頼されたらお引き受けするのがマナーです。弔辞は3~5分程度を目安に考えておくとよいでしょう。短すぎると思いが伝わらず、長すぎても冗長的になります。葬儀の時間は限られていますので、要点を押さえて簡潔にまとめてください。
弔辞の書き方と文章構成(例文あり)
弔辞には決まった形はありませんが、以下のような構成で作っていくとよいでしょう。
① ご挨拶
「〇〇さんのご霊前に謹んで弔辞を捧げます。」
② 悲しみの気持ちを伝える
「〇〇さんの突然の訃報を受け、深い悲しみを抑えられません。」
③ 故人とのエピソードを伝える
「〇〇さんと出会ったのは高校時代で、一緒に部活や勉強に励み、受験勉強に取り組みました。高校を卒業しても私たちの交友は続き、お互いに家庭を持ってからも家族ぐるみでキャンプやスキーに出かけたことを懐かしく思っています。」
④ 故人の人柄を伝える
私自身が友人関係や恋愛、家族のことで悩んだ時、朝まで付き合い励ましてもらったことが何度あったかわかりません。そんなみんなの相談役であった〇〇さんは、誰からも慕われる存在でした。
⑤ 残されたご家族や自分たちのこと
「〇〇さんが私たちを残して先に逝ってしまったことに心細さが募ります。しかしいつまでも泣いていては〇〇さんに叱られてしまいますね。これからは、〇〇さんのように、大切な人を励まし、笑顔にできる存在になりたいと強く思います、ご家族の皆様と私たちを空から見守っていてください。」
⑥ 残されたご家族や自分たちのこと
「〇〇さん、本当にありがとう。何度御礼を言ってもたりません。心からご冥福をお祈りし、お別れの言葉といたします。
弔辞は自分自身の言葉で思いをしっかりと伝えることが大切です。弔辞を頼まれたら難しく考え過ぎず、構成を意識して書きましょう。
弔電の書き方と文章構成
弔電のサービスにはさまざまな文例が掲載されています。
文例をベースとして、ご自身のメッセージを加えて心のこもった弔電に仕上げましょう。
① 文例を探す
弔電サービスの文例集はいくつものパターンが用意されており、故人との間柄などから近いイメージの文章を探すことができます。
② 分列をアレンジする
文例をアレンジして、ご自身のお気持ちが伝わるような文章を加えていきます。故人とのエピソードや故人へのメッセージなどを追加するのがおすすめです。また感謝の気持ちやご家族への配慮なども追加することでより心のこもったメッセージに仕上がります。
弔辞や弔電の際にも気を付けなければならないのが、忌み言葉です。またキリスト教の葬儀に成仏や冥福といった仏教用語を使うのも避けましょう。
弔事では何を着ればいい?
弔事は、立場によって服装が異なります。参列者として弔事に参加する際は、通夜では略喪服、葬儀・告別式では準喪服を着用します。喪主、親族、近親者として弔事を主催する立場であれば、通夜では準喪服、葬儀・告別式では正喪服を着用します。しかし最近では喪主や近親者も準喪服で葬儀・告別式を行うのが一般的になりつつあります。
また、靴に関しても弔事のマナーがあります。本革か合皮の黒い靴を選びます。金具や飾りがついたものは避けましょう。女性も同様でプレーンな黒い革か布製のパンプスを選びます。ストラップタイプやヒールの高いものは避けましょう。
弔事と慶事はどちらを優先すべき?
時には弔事と慶事が重なり、どちらを優先するか迷うこともあるかもしれません。もし、弔事と慶事が重なってしまった場合は、亡くなった方との関係性にもよりますが、慶事よりも優先するのがマナーとされています。慶事は式典に参加できなくても、その後で会う機会はありますが、弔事は、故人との最後のお別れの機会です。感情に左右されず優先順位を判断しましょう。もしも、日時をずらして調整できるのであれば両方に参加してもかまいません。
公益社の「葬儀サービスの紹介」
喪主やご遺族として弔事を執り行うことは、不慣れであることがほとんどです。大切な方を亡くされて深い悲しみの中にありながら、弔事の準備や段取りをされるのは大きな負担がかかります。公益社では、喪主やご遺族のご不安やご負担を少しでも軽減し、最後のお別れの時間をできるだけゆっくりと過ごしていただくために弔事に関するご準備をサポートいたします。弔事に関するご心配ごとやご相談を24時間承っております。
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