葬儀が終わった後の事
2020/10/05
初七日の香典はいくら用意すれば良い?
故人が亡くなってから7日目に行うのが初七日(しょなのか)です。葬儀でも香典を出したのに、初七日でも必要なのでしょうか。そもそも葬儀と初七日は何が違うのでしょうか。今回は、知っているようで以外に知らない香典のこと、初七日における香典の必要性の有無、香典の金額についてご紹介します。
目次
■初七日とは
■初七日に参列する場合に香典は必要?
■香典の金額はいくら用意すれば良い?
■香典の金額を決める上での注意点
■香典の書き方
■香典の包み方
■初七日の香典はいつのタイミングで渡せば良いのか?
初七日とは
故人が亡くなってから最初に行う法要
初七日は、故人が亡くなってから最初に行われる法要です。仏教では人が亡くなると49日間は成仏しないまま、この世をさまようと言われています。故人の魂が極楽浄土に行けるようにと7日ごとに供養を行うしきたりがあり、その最初の供養が初七日になります。亡くなった日を1日目と数えて7日目に行いますので、例えば3月1日に亡くなった場合、3月7日に初七日の供養を行います。本来、葬儀とは別に行われるのですが、葬儀後すぐに初七日の供養で再び集まるのは大変なため、最近では葬儀および告別式が終了した後、同じ日に初七日を行うのが一般的になっています。
葬儀と初七日の違い
ところで、葬儀と初七日の違いについてご存知ですか?葬儀は、故人をこの世からあの世へ送り出す儀式で、どちらかと言えば、「遺族のために行われる故人とのお別れ会」と言えます。一方、初七日は故人が極楽浄土に行くための追善供養(故人を偲ぶ供養)ですので、遺族のためと言うよりは、「故人のために行われる会」です。最近では初七日を葬儀と同日に行うケースが増えていますが、その場合の初七日を「繰上げ法要」とも呼んでいます。葬儀と別々で行う時と、繰上げ法要で行う時とでは進行方法も異なります。
●葬儀と別々で行う場合の初七日の流れ
① 僧侶入場
② 喪主による挨拶
③ 僧侶による読経
④ 焼香
⑤ 僧侶による法話
⑥ 僧侶退場
⑦ 喪主による挨拶
⑧ 精進落とし(参列者との会食)
●繰上げ法要で行う場合の初七日の流れ
① 葬儀(開式、読経、弔辞奉読、弔電奉読、焼香)
② 告別式(参列者焼香、喪主挨拶、閉式)
③ 出棺(棺に生花入れ、蓋、釘打ち、喪主挨拶、出棺)
④ 火葬(読経、焼香、火葬、骨あげ、遺骨箱に骨を収容)
⑤ 初七日(遺骨を後飾りに安置、読経、焼香)
⑥ 精進落とし(参列者との会食)
初七日に参列する場合に香典は必要?
初七日が葬儀と同じ日であっても、別の日であっても、葬儀と初七日は別の儀式になりますので、香典は別々に用意する必要があります。ただし、初七日は遺族や親族など身内で行うのが一般的です。もし、あなたが遺族や親族なら、香典を別々に用意しましょう。しかし、あなたが故人の友人または知人で、遺族より初七日への参列依頼がなかった場合は、初七日の香典を準備する必要はなく、葬儀に参列する際の香典だけ用意してください。もし初七日の参列に呼ばれた場合には、初七日の香典も持参するようにしましょう。
香典の金額はいくら用意すれば良い?
初七日の香典はいくら位を用意すれば良いのでしょうか?香典の金額は、故人との関係性によって変わってきます。
●故人との関係性による初七日の香典金額
・親の場合…10,000円~100,000円
・兄弟の場合…10,000円~50,000円
・その他の親族の場合…10,000円~30,000円
・友人・知人の場合…5,000円~10,000円
香典の金額を決める上での注意点
初七日や葬儀に参列する際の香典の金額は、5,000円、10,000円、30,000円というように、最初の数字を「奇数」に合わせましょう。偶数は割り切れることから、「縁が切れる」、縁起の良くない数字として見られます。また、初七日が葬儀と同日に行われる場合、初七日の香典は葬儀の「半額程度」が相場です。例えば、葬儀が10,000円だったら初七日は5,000円が良いでしょう。ただし、葬儀で5,000円の場合、半額とすると2,500円になりますが、これではキリが良くないため3,000円とするのが一般的です。ちなみに2,000円にしてしまうと偶数になるので避けるようにしましょう。
香典の書き方
香典袋は、主に外袋(白地の包み紙)、水引き(外袋を結ぶ紐飾り)、中袋(お金を入れる袋)の3つで構成されています。中には水引きが印刷された中袋のない封筒型のシンプルな香典袋もあります。次に一般的な香典袋の書き方について紹介します。
外袋
外袋には、表面に「表書き(のし紙の上段に書く弔事の文字)」、「名前」を記入し、裏面には何も書きません。ただし、中袋がないタイプなら裏面に「名前」「住所」「金額」を記入します。すでに印字されている香典袋もありますが、印字されていないタイプもありますので、その際には手書きで表書きを記入します。
<表書きの書き方>
表書きは、忌明け前(四十九日が終わる前)なら「御霊前」、忌明け後(四十九日が終わった後)であれば「御仏前」と書きます。初七日の場合は、忌明け前に行う法要ですので、香典袋には「御霊前」と書くか、または既に印字されているタイプを選びましょう。もし、葬儀がキリスト教や神式の形式で執り行われるなら、キリスト教の場合は「御花料(おはなりょう)」。神式なら「御玉串料(おんたまぐしりょう)・御榊料(おさかきりょう)」と記入します。
中袋
中袋には、表面に「金額」、裏面には「住所・名前」を記入します。記入する際には黒のサインペンを使用しても構いません。
金額の書き方
金額は「縦書き」で「漢字」で書くのが一般的です。漢字は旧漢字を使用し、5,000円なら「金伍仟圓也」、10,000円なら「金壱萬圓也」と書きます。横書きもマナー違反ではありませんが、横書きにするなら算用数字(例:5,000円、10,000円)を使用しましょう。
名前の書き方
自分一人で香典を出す場合は、自分の名前だけを記載すれば良いのですが、「連名」あるいは「団体名」で書く場合には、いくつか注意点があります。香典における連名、団体名などの書き方を見ていきましょう。
●家族・夫婦の場合
香典は「家族単位」で用意します。通常は家長である「夫」の名前のみで良いのですが、夫婦で揃って初七日に参列する場合は、「連名」で出すこともあります。その際には、夫の名前の「左隣り」に名字を省略した妻の名前を書きます。
●会社や団体名で出す場合
会社または団体の代表者名で記入します。香典袋の中央に代表者名を書き、右側に会社名・団体名を記入しましょう。
●3名まで連名で出す場合
会社や団体名ではなく、同僚として連名で出すとしましょう。その場合、3名までなら全員の名前を書きます。会社または団体名は、一番右側に記入します。名前の順番は、右側から目上の人、左に向かって目下の人になるように書きます。もし、上下関係がない場合は、五十音順にすると良いでしょう。
●4名以上は?
複数人で香典を出すなら、香典袋に何人であっても全員の名前を書けば良いわけではありません。通常3名の名前で留めるのがマナーです。4名以上になった場合は、表書きに、「職場(団体名)+一同」と書くか、または「職場(団体名)+代表者名+他一同(他〇名)」と記入しましょう。香典を出した全員の氏名、住所、金額は、白の無地の便せんなど「別紙」を用意して記入します。目上の人から順に書いたら、お金と一緒に中袋に入れて出します。
香典の包み方
お札の入れ方
お札を香典袋に入れる際には、香典袋を表面にして、お札の肖像部を裏面にして入れるのがマナー。中袋があってもなくても同じ入れ方をします。また、お札を複数枚入れるなら、上下の向きも全て揃えて入れましょう。新札を使わないのもマナーです。故人のご不幸はいつ見舞われるか分かりません。新札を入れる行為は、あたかも故人のご不幸を想定して予め準備しているようなものです。そのため新札は使わずに1度以上使われたお札を香典として包んでください。
香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参する
香典は香典袋のまま持参するのではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持って行くのが一般的です。袱紗とは香典袋を入れる風呂敷のようなもので、受付で袱紗から取り出して渡します。袱紗の色は、紫、黒、グレーなど葬儀に見合った厳かなものを選ぶと良いでしょう。袱紗が購入できる場所として、100円ショップ、バラエティストア、書店の文具コーナー、コンビニエンスストアなどでも購入が可能です。
初七日の香典はいつのタイミングで渡せば良いのか?
初七日を葬儀と別の日に行う場合
初七日を行う受付で、「お悔やみの言葉を述べる時」に香典を出します。お悔やみの言葉は「心を込めて短く簡潔に述べる」のがマナーです。お悔やみの言葉としては、例えば「謹んでお悔やみを申し上げます。」「心からご冥福をお祈りいたします。」「この度はご愁傷さまでございます。」などを述べて香典をお渡ししましょう。
初七日を葬儀と同日に行う場合
初七日と葬儀が同日に行われる場合は、基本的に香典を出す場所が設けられますので、そこに香典をお渡ししてください。また、葬儀の受付で香典を出す際に、初七日の香典も持参していることを伝えて、どのようにお渡ししたら良いのかを確認しておくと安心です。
初七日の参列における香典の準備について紹介しました。葬儀には遺族や故人への思いやりを形に表すためのマナーがありますので、何も知らずに相手を不快にさせたり、自分自身が恥ずかしい思いをしたりしないためにも、こうした葬儀マナーをしっかり学んでおきましょう。
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