葬儀が終わった後の事
2021/04/23
身近に不幸があった場合の忌中はいつまで?飲み会に参加してもよいの?
近しい方が亡くなってから四十九日が過ぎるまでの忌中期間は故人の冥福を祈り、穢れを祓う時間です。結婚式などの慶事への参加や派手な宴会への参加は、控えた方がよいとされています。では、忌中や喪中に飲み会に誘われた場合は、参加しても良いのでしょうか?仕事の取引先との飲み会など、お断りすることが難しい時の対応についてもご紹介いたします。
目次
■忌中と喪中の違い
・忌中とは?
・喪中とは?
・忌中と喪中の違い
■忌中や喪中がない宗教・宗派
・キリスト教
・浄土真宗
■忌中にやってはいけないこと
・忌中の慣わし
・結婚式への出席
・お正月のお祝い
・新年会への参加
・神社への参拝
・宴会やパーティーへの参加
■忌中期間の飲み会への参加
■忌中のため飲み会を断る場合の断り方
・ビジネスシーンにおける飲み会の場合
・友人との飲み会の場合
■喪中期間の飲み会の参加
・喪中に飲み会に誘われた時の対応
・喪中の友人を飲み会に誘う場合
■喪中期間に飲み会に参加する際の注意点
・喪中であることを忘れない
・喪中の人が同席する飲み会に参加する際の注意点
忌中と喪中の違い
忌中とは?
忌中とは、家にこもって故人のために祈り、穢れを祓う期間のことをいいます。忌中は故人が亡くなってから四十九日の法要まで、神式では五十日祭とされています。忌中は、結婚式や新年のお祝い、また神社へのお参りを控えます。忌中に神社へのお参りを控える理由は、神式では穢れを「気枯れる」と表すことがあり、親族を亡くして気力を失っている状態を指し、神社に「気枯れ」を持ち込まないためにお参りを控えたほうがよいとされてきました。ちなみに、仏式では忌中にお寺にお参りをすることは問題ありません。
喪中とは?
忌中と似た言葉で、喪中があります。喪中とは、近親者が亡くなったご遺族が故人の冥福を祈り、喪に服す期間のことです。忌中は故人が亡くなってから四十九日の法要まで、神式では五十日祭までの期間であることに対して、喪中は一年間です。結婚式や新年のお祝いを控えることは忌中と同じですが、神社へのお参りを控える必要はありません。喪に服す期間は、故人との関係によって異なりますが、一般的には二親等までの家族がその範囲と言われています。
●0(ゼロ)親等…自分(夫・妻)
●一親等…自分の父母・配偶者の父母・子
●二親等…(自分の)兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者・祖父母・孫(配偶者の)兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者・祖父母
近年では、親族以外の近しい間柄の人が亡くなった時にも喪に服すことがあります。特に親しくしていた友人や恋人、ペットなどが亡くなった際にも喪に服すことがあります。
忌中と喪中の違い
忌中と喪中の違いの1つは、期間です。忌中は故人が亡くなってから四十九日の法要まで、神式では五十日祭とされていますが、喪中は一周忌までの一年間です。また、その意味合いにも違いがあります。忌中は社会との接触を避けるべき時間であることに対して、喪中は亡くなった人を偲ぶ期間とされています。
忌中や喪中がない宗教・宗派
キリスト教と浄土真宗では忌中や喪中がありません。親族が亡くなった直後であっても、結婚式や七五三などの慶事を行うことや、式典やパーティー、飲み会等に呼ばれて参加することは問題ありません。
キリスト教
キリスト教では、死を穢れとしてせず、人は死ぬと神様のお導きによって天国へ行くとされています。そのため、人の死を悼む時間は必要ないので、忌中や喪中のように故人を偲ぶ期間はありません。
浄土真宗
浄土真宗では、人は亡くなるとすぐに仏様になり、魂がさまようことが無いため現世に穢れを残さないととらえています。人は亡くなるとすぐに極楽浄土へ旅立つので、故人の死を悼まなくてよいという考えです。そのため、喪中や忌中という概念が無く親族が亡くなっても生活を変えることなく過ごします。
忌中にやってはいけないこと
忌中の慣わし
昔は、死は忌まわしいこととされていたため、忌中は外部との接触を避けて家にこもっていました。忌中期間は亡くなった方の冥福を祈り、晴れがましいことを控えるという慣わしがあります。家族や親戚などの身内に不幸があった時に、葬儀に参列するための休暇である「忌引き(きびき)」を取るという方もおおくいらっしゃることでしょう。
忌引きは、もともとは葬儀に参列するための休みではなく、喪に服すための時間でした。忌中は肉や魚などの生臭は避け、門戸を固く閉じて喪に服していた時代もありましたが、49日間家にこもって喪に服すという風習はなくなりました。とはいえ、喪に服すという習慣は今でも部分的に受け継がれています。では、具体的に忌中にはどのようなことを避けなければならないのでしょうか?
結婚式への出席
忌中は、結婚式や七五三などのおめでたい席への出席は避けるべきとされています。結婚式に招待していただいた方に出席の連絡をしていたにもかかわらず、急に忌中になった場合は招いてくれた方に迷惑をかけてしまうことになりますが、年配の方の中には縁起を担ぐ方もいらっしゃるので、事情を説明し欠席しましょう。
忌明けにお祝いの言葉と共にお祝い金を包み、祝福する気持ちを伝えましょう。自分が結婚式を行う予定がある場合は、延期を検討するのが無難です。すでに招待状を出してしまっている場合は、事情を説明しお詫びするなどが必要です。
また、どうしても調整が難しい場合、実施される方もいらっしゃいますが、大切な方を亡くされたばかりで深い悲しみにある中で慶事を行うことは精神的にも負担がかかりますので、親族で話し合って決めることをおすすめします。
お正月のお祝い
忌中は、お正月のお祝いは避けるべきとされています。お正月は歳神様を家にお迎えして無事に一年を迎えることができたことをお祝いするという風習です。前年に身内に亡くなった方がいるということは「無事に一年を迎えることができなかった」という訳なので、お祝いをするのに不向きといえます。
おせち料理や、門松やしめ縄などの正月飾りは控えましょう。お正月はおせち料理ではなく、普通の食事をします。喪中のはがきを出して、新年のあいさつも控えます。喪中のはがきは、年賀状の準備に取り掛かる前の11月下旬から12月上旬に先方に到着するように出すのがマナーです。
また、お年玉をあげる場合は、普通のお小遣いとしてあげれば問題ありません。お正月の行事として一般的な年越しそばを食べることに関しては気にする必要はなく、長寿祈願や一年の厄落としとして年越しそばを食べることも問題ありません。ただし、年越しを迎えるお祝いと考える場合や、年越しパーティーは避けた方がよいでしょう。
新年会への参加
お正月と同様に、新年会への参加は避けたほうが無難です。新年会には新しい年を迎えたことをお祝いする意味合いが強いので、喪中期間は参加することは控えるべきことの1つです。しかし、現代ではビジネスとプライベートを分けて考えるのが一般的であるため、会社として行う新年会への参加はプライベートで喪中・忌中であっても参加する方がほとんどです。
神社への参拝
神道では死は「穢れ」とされており、神様の領域に穢れを持ち込まないように神社への参拝は避けます。どうしてもお参りをしたい方は、鳥居の外でお祈りをします。お寺へお参りすることは問題ありません。
宴会やパーティーへの参加
宴会やパーティーもお祝い事と判断できるため、華やかな席に出ることは控えたほうがよいでしょう。忌中期間は、故人の冥福を祈り静かに過ごすことが慣わしとなっています。
忌中期間の飲み会への参加
忌中は肉や魚などの生臭は避けお酒は飲まずに、門戸を固く閉じて喪に服していた時代もあり、現在でも昔の習慣が残っている地域もあります。忌中期間は、故人の冥福を祈る時期なので飲み会は控えるべきです。忌中は、親族が亡くなってから四十九日までの期間なので、まだ悲しみの中にいます。
飲み会のような賑やかな席に参加する気分ではないという方がほとんどであるため多いでしょう。悲しい気持ちを紛らせたいという場合を除いては、積極的に参加したいと思う人は少数派かもしれません。お墓のことや遺産相続に関する届け出、遺品整理などで多忙を極める時期でもあり、忌中の飲み会に参加しないほうが無難と思われます。
また、参加した飲み会で周りの方にも気を遣わせることになりかねません。忌中期間の飲み会参加は、できる限りお断りしましょう。飲み会を主催する側も、忌中の方をお誘いする際には注意が必要です。
忌中のため飲み会を断る場合の断り方
ビジネスシーンにおける飲み会の場合
お仕事をされている場合、忌引きでお休みをすれば、忌中であることをご存知の方もいるため積極的に誘われることは少ないかもしれません。しかし、取引相手との飲み会など仕事が関係する場合には断り難く、参加を悩むこともあるでしょう。飲み会への参加をお断りする際には、はっきりと「忌中なのでお断りします」とストレートに伝えることは避けます。
<例文>
「参加したい気持ちはあるのですが、親族が亡くなって間もないため気持ちの整理がついていません。飲み会に参加される方にお気遣い頂くのは申し訳ないので、辞退させて頂いてもよろしいでしょうか。」
「楽しい場で、皆さんにお気遣い頂くのも恐縮ですので、辞退させて頂きます。」
といったかたちで、主催者に相談するとよいでしょう。そうすれば代役を立ててくれる可能性があります。どうしても参加しなければならない場合は、一次会に参加し、できる限り早目に切り上げるようにしましょう。
友人との飲み会の場合
忌中は、故人の冥福を静かに祈る期間なので、友人との飲み会であってもお断りしたほうが無難です。親しい友人であれば、「亡くなって間もないので、気持ちの整理がつかず」と説明すれば、理解してくれるはずです。お酒が入ってしまうと羽目をはずしてしまうこともあるので、友人との飲み会は忌中期間が開けてから再度日を改めて設定してもらうようにしましょう。
喪中期間の飲み会の参加
喪中に飲み会に誘われた時の対応
忌中期間が開けた後も喪中であることには変わりありません。喪中期間に飲み会に参加することは避けた方が良いのでしょうか?結論から申し上げると、喪中期間に飲み会に参加するかどうかはご本人次第です。忌中期間は、仏式では四十九日、神式では五十日間とさほど長くはありませんが、喪中期間は一年間と長くなります。忌中期間と比較すると悲しみも和らいで、普段の生活に戻っている場合もあります。
そして、残された親族がいつまでも悲しみに暮れているのは、故人としても望んではいないことでしょう。あまり羽目をはずしてしまうことは好ましくありませんが、喪中であることを認識した上で節度をもって飲み会に参加するのであれば、問題ないでしょう。お誘いを受けた場合に参加されるのは本人次第ですが、喪中の方が、積極的に飲み会に誘うことはあまり良いこととはいえません。
喪中期間は、近親者が亡くなったご遺族が故人の冥福を祈り、喪に服す期間のことであることを意識して過ごしましょう。
喪中の友人を飲み会に誘う場合
喪中の友人を飲み会に誘うことは、不謹慎ではありません。ただし、地域によっては昔の風習が強く残っていて、忌中期間は肉や魚などの生ものやお酒を控えるところがあるので、注意が必要です。忌明け後の喪中期間であれば、お祝い事ではないただの飲み会に誘っても問題はありません。飲み会への参加の有無はご本人次第です。気持ちの整理ができていないという場合もありますので、参加を強制することは避けましょう。飲み会の席では喪中の人がいるということに配慮して、あまり派手に騒ぐことのないように注意しましょう。
喪中期間に飲み会に参加する際の注意点
喪中であることを忘れない
喪中は親しい人を亡くしたご遺族が、故人の冥福を祈り喪に服す期間です。お祝い事や宴会に参加するなどの派手な行動は控えてなければなりません。そのため、喪中であることを忘れずに、大騒ぎしない、遅い時間まで参加は避け早めに切り上げるなど節度をもって過ごしましょう。
喪中の人が同席する飲み会に参加する際の注意点
喪中の人が参加する飲み会に同席する場合には、亡くなった方の話題は避けた方が良いでしょう。喪中の方の中には、気分転換で飲み会に参加される方もいらっしゃいます。悲しみを呼び起こしてしまう可能性がありますので、お気持ちに配慮し喪中の人が同席する飲み会では話題には十分注意して下さい。
従来、忌中は門戸を締め外部との接触を避けて静かに故人の冥福を祈る期間でしたが、現代においては、結婚式などの華やかなお祝いや新年のごあいさつなどは避けるなどの風習は残しつつも、昔と比べると普段の生活に戻ることが早くなっています。忌中期間に飲み会に参加することは好ましいとはいえません。四十九日を過ぎるまでの飲み会への参加はなるべく避けましょう。どうしても参加せざるを得ない場合は、節度をもって参加しましょう。また、飲み会のお誘いを受けた際に、参加する気持ちになれない場合には、事情を説明した上でお断りしましょう。
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