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2021/08/16
法事の香典はいくら?金額相場・書き方などの葬儀マナーを解説
法事や葬儀で包む香典は、故人に対するお悔やみの気持ちを表すものです。香典の金額の相場は、故人との間柄やご自分の年齢、地域によって異なります。本記事では香典の金額の相場や正しい渡し方についてご紹介します。
目次
■香典の意味
■葬儀で包む香典金額の相場
■法事で包む香典金額の相場
・親族の場合
・親しい友人や知人の場合
・友人や知人の場合
・友人や知人の父母
・勤務先の上司
■法事で包む香典金額の相場
・親族の場合
・親しい友人や知人の場合
・友人や知人の場合
■法事で渡す香典袋
・香典袋の種類
・水引の結び方の違い
・水引の本数
・宗教による香典袋の違い
■法事での香典袋の書き方
・表書きの書き方
・氏名は水引よりも下段の真ん中にフルネームで記載
・中袋の書き方
・中袋がない香典袋の書き方
・仏式の香典袋の書き方
・キリスト教の香典袋の書き方
・神式の香典袋の書き方
■香典袋に包むお札
・お札の向き
・お札の状態
■法事での香典の包み方と正しい渡し方
・香典を袱紗で包む方法
・香典の渡し方
香典の意味
香典は、亡くなった方の霊前にお供えするための金銭です。昔は、線香やお花などをお供えしていましたが、葬儀や法事には多くの費用が発生するため、喪家の負担を軽減させる意味もあって、お線香代として香典を送るようになりました。香典に関する正しいマナーを知っておくと、急に葬儀や法要に参列する際も安心です。
法事で包む香典金額の相場
法事は、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌と続いていきます。その都度、香典を準備しましょう。法事の香典は、法要後の会食に出席するか欠席するかによって金額が異なります。法事で包む香典金額は葬儀とは異なり、年齢による差はなく故人との関係性で金額が決まります。
親族の場合
法要のみ・・・10,000~20,000円
法要後の会食に出席する・・・20,000~50,000円
夫婦で法要に参加する場合、香典の金額は法要のみであれば20,000~50,000円、会食に出席する場合は30,000円以上包みます。法要は、亡くなられた日から時間が経過するにつれて簡略化される傾向にあります。これに合わせて、香典で包む金額も小額化されます。
親しい友人や知人の場合
法要のみ・・・10,000~30,000円
法要後の会食に出席する・・30,000~50,000円
友人や知人の場合
法要のみ・・・5,000~10,000円
法要後の会食に出席する・・・10,000~30,000円
法事で渡す香典袋
香典は仏教用語で、正式には「不祝儀(ぶしゅうぎ)」といいます。弔事で使用する封筒の名前として、正しくは不祝儀袋ですが、香典袋という名称が定着しています。香典袋は種類が豊富で、その種類の多さに売り場で悩まれる方もいらっしゃるでしょう。香典袋には選び方やマナーがあります。故人の宗教や金額によって異なるので、適切なものを選びましょう。
香典袋の種類
香典袋は主に4つのタイプがあります。
●印刷タイプ
印刷タイプの香典袋は、表書きや水引が印刷されています。コンビニや100円ショップなどでも簡単に安く購入することができます。見た目にも安価な感じがしますが、封を開きやすく水引が印刷されている分ゴミが少ないというメリットがあります。封を開ける相手に手間をかけさせないという配慮もあります。印刷タイプの香典袋は、中に包む金額が10,000円以内の場合に使用します。包む金額が多い場合には使用することができません。
●黒白の水引タイプ
香典袋で一般的なものが、黒白の水引タイプです。黒白の水引タイプの香典袋もコンビニや100円ショップで購入できます。黒白の水引タイプは、10,000~30,000円を包む時に使用します。
●黄白の水引
黄白の水引の香典袋は、法要の際のみ使用することができます。通夜や葬儀で使用することはマナー違反となります。黄白の水引の香典袋は、京都を中心に関西・北陸・山陰方面で使用されることが多くなっています。10,000~50,000円を包む時に使います。
●双銀の水引
双銀の水引は、白黒の水引と同様に一般的な香典袋です。見栄えがよく高級感があります。双銀の水引の香典袋は、50,000円以上包む時に使用します。
水引の結び方の違い
水引には、一度結んだらほどけない結び方と、結び直せるものの2つの種類があります。香典袋に使うのは、ほどけない結び方です。不幸が続かないようにという意味が込められています。法事では、結び切りかあわじ結びの水引を使用します。
水引の本数
法事では、香典袋の水引の本数は5本に束ねたものを使用することが一般的です。水引の本数は多くなるほど丁寧とされており、格式を重んじる場合は7本結びや10本結びのものを使用しましょう。
宗教による香典袋の違い
香典袋は、故人の宗派に合わせて用意する必要があります。失礼にならないように、できる限り事前に確認しましょう。
●仏式の香典袋
仏式の法事では、一般的に黒白の結び切りの水引の香典袋を使用します。地域によっては、黄白もしくは双銀のものを使うところもあります。香典袋の表に菊や蓮の花が印刷されているものを使用しましょう。蓮の花が印刷されている香典袋がありますが、仏教専用で他の宗教には使えませんので注意が必要です。
●キリスト教の香典袋
キリスト教では、百合の花もしくは十字架が印刷された香典袋を使用します。キリスト教の香典袋では、水引は使用しません。どうしても用意できない場合には、白い封筒を使用しましょう。
●神式の香典袋
神式では、白無地の香典袋を使用します。水引は仏教と同様にあわじ結びもしくは結び切りのものを用意して下さい。水引の色は、中に納める金額によって10,000~30,000円は黒白、50,000円以上は双銀のものを使用します。
法事での香典袋の書き方
表書きの書き方
香典袋の表書きは、毛筆や筆ペンを使って書きます。墨の濃さについては、初七日法要までは薄墨を使って書くことが良いとされています。これは「悲しみで墨が薄くなってしまった」という弔意を表すためです。もう一つ「不幸を聞きつけて墨を十分にする間もなく急いで駆けつけた」という意味もあります。薄墨の筆ペンは、100円ショップなどでも手軽に購入することができますので、1本用意しておくと安心です。
ボールペンや鉛筆で書くことは失礼にあたりますが、普通の濃さの墨で書くことは問題ありません。表書きは、香典袋の上段中央に、縦書きします。水引より上の真ん中に書きましょう。宗教や法要によって異なりますが、代表的なものに「御霊前」「玉串料」「御仏前」「お花代」などがあります。
氏名は水引よりも下段の真ん中にフルネームで記載
夫婦連名の時は、右側に夫の氏名を書き左側に妻の名前を書いて下さい。複数名が連名で香典を包む時は、立場が一番上の人が一番右に書き、左へ向かって3人までフルネームで書きます。4名以上の場合は、代表者1名のフルネームを真ん中に書いたり、「〇〇一同」のような団体名を書きましょう。複数名で香典を納める場合は、全員の名前を書いた紙を中袋に入れます。
中袋の書き方
香典袋は、のし袋と中袋の二重になっているものが多いです。中袋には、表面に金額を書き、裏面の左側に住所と氏名を書きます。中袋を書く時には、薄墨の筆ではなく、ボールペンや細いサインペンを使用しても失礼にあたりません。中袋に書く氏名、住所、金額は、香典返しの時に必要な情報なので、丁寧に読みやすい字で書くようにしましょう。金額を記入する際には、旧漢字を記載します。難しい旧漢字を書く理由は、0を付け加えるなどして、金額を改ざんできないようにするためです。金〇〇圓也と記載しましょう。
<数字の旧漢字>
・1 = 壱
・2 = 弐
・3 = 参
・5 = 伍
・10= 拾
・千 = 阡
・万 = 萬
・円 = 圓
中袋がない香典袋の書き方
地方によっては香典袋の中袋がないものを使用します。中袋がない香典袋を使用する場合は、裏面に住所と金額を記載します。これらは香典返しの際に必要な情報ですので、読みやすい字で書きましょう。金額は旧漢字を記載します。表面は筆や筆ペンで書き、裏面は細いサインペンで書いても問題ありません。
仏式の香典袋の書き方
仏式の場合、表書きは「御香典」もしくは「御仏前」と書く場合が多いです。ただし、仏教では四十九日までは故人は霊の状態で、四十九日に成仏するとされています。そのため、四十九日を過ぎるまでは「御霊前」と書き、四十九日を過ぎたら「御仏前」とすることが一般的です。また、浄土真宗では亡くなるとすぐに仏様になると考えられているため「御霊前」ではなく、全て「御仏前」とします。
キリスト教の香典袋の書き方
キリスト教の香典袋の書き方は、カトリックとプロテスタントで異なります。カトリックは御花料、御ミサ料、プロスタントは弔慰料、御花料と書きます。宗派は事前に確認するとよいでしょう。わからない場合は、どちらでも使用できる「御花料」と書くと無難です。
神式の香典袋の書き方
神式の場合の表書きは、「玉串料」「御玉串料」「御榊料」と書くのが一般的です。
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香典袋に包むお札
お札の向き
香典袋へのお札の入れ方には、良いとされているマナーがあります。お札には裏面と表面があり、人物の顔がある方が表面です。香典袋にお札を包む時には、香典袋の表面に数字が書いてあるお札の裏面がくるようにします。香典袋を表面から開けると、お札の肖像画が下を向いているかたちになります。故人へのお悔やみの気持ちを表現していて、「悲しみに顔を伏せる」という意味になります。複数枚のお札を包む場合には、お札の向きは必ず全て揃えて入れましょう。上下の向きは、肖像画が封筒の下側にくるように入れましょう。
お札の状態
香典には新札が不向きです。新札を入れてしまうと、不幸を予感してあらかじめ用意していたと受け取られる可能性があるためです。とはいえボロボロのお札を包むこともマナー違反です。もし、新札しかない場合には、少し折り目をつけてから包みましょう。
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法事での香典の包み方と正しい渡し方
香典を袱紗で包む方法
香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参します。弔事の場合、袱紗の色は紫色、緑色、灰色など地味な色合いのものを選びましょう。
<袱紗で包む方法>
1.袱紗がひし形になるように角を上にして広げます。
2.広げた袱紗の上に、表書きが上向きになるように香典袋を乗せます。
3.袱紗の角を右→下→上の順番で畳みます。
4.最後に袱紗の左を包み、端っこを裏面に回します。
香典の渡し方
法要で香典を渡す時、受付が設けられている場合は受付で渡します。自宅で法要が行われる場合や受付がない場合は、遺族へ挨拶する時に渡します。香典を渡す時には「御仏前にお供えください」や「お招きいただきありがとうございます」と一言添えましょう。通夜や葬儀の場では感謝の言葉を使うことはマナー違反とされていることがありますが、法要の際は問題ありません。お悔やみの言葉としてよく使われる「この度はご愁傷様です」という言葉は、法要の際は使いません。香典を渡す時には袱紗から香典袋を出し、相手から名前が読めるように袱紗の上に乗せて両手で差し出します。
今回は、法事の金額などに関する葬儀マナーについて紹介しました。葬儀は、故人と過ごす最後の大切な時間です。ご遺族もまだ悲しみが癒えない状態ですので、失礼のないように心がけましょう。
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