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2021/03/18
通夜の前に行う納棺とは?具体的な手順や費用を解説
亡くなった人を弔うための儀式である葬儀は、お葬式といわれる告別式の他にもさまざまな儀式があります。故人が亡くなり、斎場や自宅に遺体を安置したのち、納棺の儀式を行います。その後通夜の儀式を行って、告別式や火葬式を行います。納棺の儀式は、故人が現世からあの世へ旅立てるよう、支度をする儀式です。納棺の儀式は故人のご遺族や親しい間柄の方のみで執り行うため、あまり聞いたことがない、経験がないという方も多いのではないでしょうか。本記事では納棺の儀式の流れや手順、費用などについてご紹介します。
目次
■納棺とは
■納棺には誰が立ち会うの?
■納棺の流れ
■副葬品として棺に入れていい物とは?
■納棺が終わった後の流れ
■宗教によって納棺の方法に違いはある?
■納棺にはいくらかかる?
■公益社の「葬儀サービスの紹介」
納棺とは
納棺の概要
納棺は、通夜の前までに故人のご遺体を清め、あの世への旅立ちに向けた支度を行い、副葬品といわれる死後の世界で過ごすための品や思い出の品とともに棺に納める儀式のことをいいます。近親者や身近な方が亡くなってまもなく執り行われる葬儀の儀式です。
また納棺の儀式の内容は地域によってさまざまです。
納棺を行う意味
納棺は、故人があの世へ旅立つための大切な儀式であることはもちろんですが、大切な方を亡くしたご遺族が、故人とお別れをするための大切な時間です。故人を直接お世話できる最後のタイミングであり、ご遺族にとって印象的な儀式といえます。
通夜や葬儀は僧侶や知人・友人を招いて行いますが、納棺の儀式は家族に向けた儀式です。故人に触れながら、家族だけでゆっくりと故人を囲みお別れをしましょう。昔は、親族で納棺を行っていましたが、現代では葬儀全般を葬儀社にお任せすることがほとんどであるため、葬儀社のスタッフや納棺師によって納棺が行われることがほとんどです。
納棺師とは
納棺師はアカデミー賞を受賞した映画「おくりびと」で一躍有名になりました。納棺氏は故人を棺に収めるための処置を行う人を納棺師といいます。故人の体をきれいにして、着替えなど身づくろいをします。また生前のような生き生きとした表情を出すためのメイクなどを施します。納棺を行うのに特に資格は必要ありません。
納棺を行う日程や時間(通夜が始まる前)
納棺を行うタイミングは葬儀の日程や状況、地域によって異なりますが、通夜が行われる当日の通夜の前に行われることが多くあります。納棺の儀式にかかる時間は内容にもよりますが、30分~2時間程度が目安です。通夜の開式時刻が18~19時頃がほとんどであるため、納棺の儀式は14~15時頃に執り行われることが多いです。
納棺には誰が立ち会うの?
納棺に立ち会う人のは原則として配偶者、孫、子供といった近親者です。納棺の儀式は、故人とご遺族のお別れの儀式ですので、友人や仕事関係者も基本的に立ち会いません。
納棺の儀式に参加する時の服装は?
納棺の儀式に参加する場合、そのあとにお通夜を行うことがほとんどですので、喪服での参加が望ましいです。納棺は安置された場所で行います。斎場で行う場合は喪服を着用しましょう。ご自宅で納棺の儀式を行う場合は、近親者のみで執り行うこともあり、平服でもかまいません。
納棺の流れ
納棺の儀式は「末期(まつご)の水」に始まり、体を洗い清める「湯灌(ゆかん)」、遺体の顔を整える「死化粧」、旅のための衣装である「死装束」で身づくろいをし、故人の旅立ちに必要な副葬品を納めます。
末期(まつご)の水
末期の水とは故人ののどを潤し、安らかに旅立ったほしいという意味が込めて行う儀式です。末期の水の儀式では、割り箸と脱脂綿お椀、水を使用します。割り箸の先に脱脂綿を巻いて、白い糸で縛りつけて固定します。箸の代わりに筆を使用したり、脱脂綿の代わりに鳥の羽などを使う地域もあるようです。お椀に水を汲み、脱脂綿を付けて湿らせたものを故人の口に当てていきます。
末期の水を行う際は、脱脂綿の部分を口に当て、唇を潤す程度に上唇の左側から右側に向かってなぞるように動かしたあと、同様に、下唇の左側から右側に向かってなぞります。無理やり口に水を入れたりする必要はありません。
末期の水は、故人との関係性が近い順に行います。配偶者、子供、親、兄弟姉妹、子供の配偶者、孫、叔父叔母といった順に進めていきます。全員が終えたところで、故人の顔をきれいに拭いてあげましょう。おでこから始め左から右へ、鼻を拭く時は上から下へ優しく拭いていきます。
湯灌(ゆかん)で清める
湯灌とは納棺の前に故人をお風呂に入れて清めること儀式です。故人の現世での疲れや汚れを洗い清めるという意味を持ちます。現在では湯灌を行わず、清拭だけで済ませるケースも増えています。
エンバーミング
エンバーミングは、故人の元気だったころのお姿に近づける科学的な技術です。やすらかなお顔、お姿でお別れができ、時間にもゆとりができることから、ご遺族や親交の深かった方々への癒しにもつながります。
公益社では、国際レベルの資格を必要とする「エンバーミング」の技術を高水準で提供できる体制で自社管理しています。一般社団法人IFSA(日本遺体衛生保全協会)の会員で、エンバーミングの実績も多数あり、相談者の約5割の方にご依頼いただいております。
死化粧(しにげしょう)をする
死化粧とは、故人が元気だったころの表情に近づけるよう、化粧を施すことを指します。顔ぞりなどの手入れをして、髪の毛を整え、ファンデーションやコンシーラー、チークや口紅などを使ってメイクします。ご遺体は乾燥しやすいので保湿も行います。死に化粧は女性に限らず男性にも施すことがあります。
死装束(しにしょうぞく)を着せる
死装束とは亡くなった方に最後に着せる衣装です。一般的には葬儀社で準備した衣装を、スタッフが着せてくれます。仏式で行う場合は、上下白の着物タイプの衣装を着せ、笠や脚絆などの小道具をつけ旅支度を整えます。最近では、死装束も多様化しており、エンディングドレスや、故人の好きだった洋服を着せるなどご家庭によってさまざまです。
公益社では様々な死に装束をご用意しております。
ご遺体と副葬品(ふくそうひん)を棺に納める
ご遺体を棺に移し布団をかけます。合わせて副葬品を棺の中に納めていきます。副葬品とは故人を弔うためにご遺体と一緒に棺に納める品物のことをいいます。死装束と合わせて身に着ける装身具や、思い出の品、生前に愛用していたもの、お花などを副葬品として納めます。最後に棺のふたを閉めて納棺の儀式が終了となります。 エンバーミングについて詳しくはこちら
副葬品として棺に入れていい物とは?
副葬品として納めていいものと、納めていけないものがあります。遺骨を損傷させる危険性があるものや、火葬炉の設備に影響を与えるものは副葬品として納めることができません。自治体によって定められていることもありますので、副葬品を棺に納める場合は葬儀社のスタッフに確認しておきましょう。
副葬品として納めてよいもの
・花手紙
・写真や趣味に関するもの
・お菓子
・お気に入りの洋服
お菓子は缶や瓶、プラスチックなどの容器に入っている場合は、取り出してから入れましょう。故人の趣味に関する本や写真など燃えやすいものであれば入れてあげましょう。
副葬品として納めてはいけないもの
・ライター
・スプレー缶
・乾電池
・枕
・緩衝材
・釣り竿
・ゴルフクラブ
・杖
・総入れ歯
・眼鏡
・缶飲料
・果物類
・携帯電話
・ガラス製品
・CD
・お金
・生きている人が映っている写真
などです。
酒類やジュース類、果物などは水分が多く異臭が発生し不完全燃焼の恐れがあるため避けましょう。ライターやスプレー缶など爆発の危険性があるものは、爆発により火葬炉内の損傷、職員の負傷を招く恐れがあります。また、発泡スチロール製品などはダイオキシン等の有毒ガスや悪臭が発生するため、禁止されています。
革製品やゴム製品、プラスチック製品は融解し収骨の際に支障をきたす可能性があります。かばんやボール、革靴やサンダル、お化粧品などが該当します。生きている人が映っている写真を火葬するのは縁起が悪いとされています。故人のお写真を副葬品として納めるのはよいですが、生きている方が一緒に写っている写真は避けましょう。
副葬品として事前に届け出や確認が必要なもの
・ペースメーカー
・書籍
・ぬいぐるみ
ぺースメーカー等の医療器具を装着されている場合は、事前に確認が必要です。火葬中に爆発する恐れがあるため、病院で医師と相談し取り外しが可能か相談しましょう。書籍やアルバム、大きなぬいぐるみなどは、酸素が不足する原因となったり、燃えにくく残ってしまう可能性があります。また灰が多く出るため、燃やせるものであっても避けましょう。
納棺が終わった後の流れ
納棺の後、通夜を執り行います。故人と最後の夜を過ごしお別れをします。その後、葬儀・告別式を行います。葬儀・告別式を終えると、出棺の儀式を行い、斎場から火葬場まで霊柩車でお運びします。火葬場では、棺を安置した祭壇の前で納めの儀式を行います。火葬には1時間前後かかりますので控室等で待機し、火葬が済んだご遺骨をご遺族や同行者で骨壺に納める「骨上げ」を行います。
宗教によって納棺の方法に違いはある?
納棺の儀式は仏教以外の宗教でも行います。キリスト教の場合は納棺式といいます。安置したご遺体を司祭を中心にご遺族や近親者で囲み、お祈りや聖書の朗読、聖歌斉唱をした後、故人の安息を祈ってご遺体に「聖水」を撒きます。ご遺体を遺族が納棺し、胸の上で手を組み、そこに十字架とロザリオを置いて、遺体の周囲に花を並べます。
また、神式の納棺の儀は、死装束として神衣と呼ばれる白い狩衣を身につけ、ご遺体を新しい褥(しとね=敷物)ごと棺に納め、納棺後の棺は蓋をして白布で覆います。このように宗教によって衣装や副葬品、納棺にまつわる儀式に違いがあります。
無宗教の場合は、納棺の際に故人が着用する衣装は自由です。故人のお気に入りの衣装などを用意して、愛用の品や思い出の品や好きだったお花などを副葬品として納めましょう。
納棺にはいくらかかる?
納棺にかかる費用として、湯灌の費用や、死化粧、死装束の費用などがかかります。葬儀社のプランの中にこれらの費用が含まれているかどうか確認しましょう。湯灌を希望する場合は、葬儀社によって異なりますが5万円から15万円ほどの費用がかかります。シャワー式やバスタブの有無によって変動します。
また、死装束には柄が入ったものや高級な素材でできたものなどもあり、数千円のものから数万円まで幅広いため、葬儀社やご家族と相談し、ご予算に合わせて選択します。死化粧についても、基本的には別途料金がかかります。
少しでも納棺にかかる費用を抑えたい場合は、湯灌は行わず清拭のみにする、故人の愛用していたメイク道具を使ってご家族がお化粧を施す、宗教上の問題がなく周囲の理解を得られるのであれば、死装束は故人のお気に入りの洋服を着せるなどを検討してみてはいかがでしょうか。
公益社の「葬儀サービスの紹介」
葬儀は、短時間の間に決めなければならないことが多く、もしもの時にはじっくりと考える時間がとれません。限られた時間で信頼できる葬儀社を見つけ、故人の希望通りの葬儀を実現するのはむずかしいのが現実です。
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