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2020/10/29
お布施の意味や相場を教えて!基本的なマナーを解説
お布施とは
お布施とは、葬儀や法要の時にお坊さんへお礼として渡すお金のことです。お布施でお金を渡すのは今では当たり前ですが、そもそもお布施にはどんな意味があるのでしょうか。その意味や歴史について知っている人は意外に少ないかもしれません。今回はお布施のそもそもの意味や歴史、お布施を渡すマナーなどについて紹介します。
目次
■お布施とは
■お布施の相場はいくら位?
■お布施の僧侶へ渡す時のマナー
お布施の由来
お布施といえば、今ではお坊さんにお金を渡すことが当たり前となっています。しかし、以前はお金だけでなく、家にある反物や骨董品、農家の場合はお米を納めていたこともあったそうです。いずれにしても、先祖供養をしていただくお坊さんへの感謝の気持ちとして渡していました。しかし、お布施に関する歴史をさかのぼれば、本来のお布施とは、悟りの境地に至るため仏教徒が行う修行の一つで、「自分が持っているものを他人に無条件で施す」という意味があります。
さらに詳しく述べると、他人に無条件で施すものにもいくつか種類があり、自分のお金や品々を分け与える財施(ざいせ)、仏の教えを惜しみなく人々に施す法施(ほうせ)、人々が苦しみ不安になっている時に相談にのり良い方向に導く無畏施(むいせ)があります。そのうち、現代まで色濃く残っているのが、お金を分け与える「財施」です。お坊さんへの感謝の気持ちとして渡しますが、お坊さんの懐に入るのではなく、そのお金はお寺の修繕費、お寺で行われる行事の運営費など、お寺の活動を支える費用として使われます。
お布施の相場はいくら位?
葬儀の儀式や法要ごとによって違う
お寺の管理や維持費に使われるお布施ですが、いくら程度の金額を包めば良いのでしょうか。実はお布施の金額は一律ではなく、葬儀における儀式や、葬儀後の法要などによって金額が異なります。また、宗派や地域による違いもありますので、一概にいくらとは言えませんが、あくまでも参考としてお役立て下さい。
葬儀の場合
葬儀でお渡しするお布施の相場は、日本の各地域や菩提寺(ご先祖のお墓があるお寺)との関係性によっても異なります。一概にいくらとはいえませんが、全国的に15~50万円の範囲内が相場になります。葬儀は、夜通しで故人との別れを惜しむ「通夜」、故人の冥福を祈り別れを告げる「葬儀」、葬儀後に行われる最後のお別れの儀式「告別式」があり、その際にお坊さんが読経を行います。
関東や関西エリアでもお布施の相場が違い、関東エリアでは20~35万円、関西エリアなら20万円前後になります。しかし、これはあくまでも相場ですので、「いくら渡せば分からない…」と困ったら、一人で悩まずにその地域に詳しい葬儀社に相談するのがおすすめです。
葬儀で渡すお布施について理解はできたものの、自分が住んでいる地域の相場か分からず、「結局、いくら渡せば良いか分からない…」というのが本音ではないでしょうか。お布施の準備だけでなく、葬儀や法要の準備も必要でその全てを喪主側で行うのも限界があります。このようなとき、やはり葬儀のプロにお任せするのが一番安心です。創業80余年、年間10,000件以上の実績を持つ公益社では、葬儀や法要のスケジューリングから当日の運営まで全てサポート。葬儀マナーも全て覚えなくても、スタッフが丁寧に分かりやすくお伝えします。
また、公益社ではさまざまな形式や規模の葬儀を承ります。参列する人数が多い規模の大きな葬儀だけではなく、家族葬や少人数のお葬式、火葬のみのお別れも安心してお任せください。「新しい生活様式」にあわせ、あらゆる葬儀に対応いたします。葬儀の施行サービスについては公益社で承っております。地域の葬儀場や使い勝手など、どんなことでもお気軽にご相談ください。
法要の場合
法要は、亡くなった故人の霊を供養するために行われる仏事ですが、亡くなった後の節目ごとに行われます。お布施の金額も、次のように節目ごとに違ってきます。
- 四十九日…3~5万円程度
- 一周忌…3~5万円程度
- 三回忌…1~5万円程度
- 七回忌…1~5万円程度
法要以外の儀式
- 納骨式(遺骨をお墓の中に納める際の儀式)…1~5万円程度
- お墓の開眼供養(お墓を建てたり移動したりする際に行う儀式)…1~5万円程度
- 墓じまい(お墓を解体し墓地を更地にして管理者に返す際の儀式)…3~5万円程度
お盆に法要を行う場合
毎年夏のお盆に法要を行うご遺族もいらっしゃいます。お盆の法要の場合は、菩提寺(先祖のお墓があるお寺)との関わる度合いにもよりますが、5千円~2万円程度のお布施が必要になります。初めてのお盆になる初盆(ういぼん)の場合は、通常よりも少し金額が高い3~5万円位が相場になります。
その他お坊さんに渡す費用
葬儀や法要の際に渡すお布施の他にも、お坊さんに渡す費用があります。それが「お車代」と「御膳料」です。お車代とは、菩提寺以外で葬儀や法要を行う場合(自宅・法要会館など)お坊さんの「交通費」のことで、御膳料は葬儀や法要の後、参列者と共に会食しますが、会食にお坊さんが参加できない場合の「食事代」として渡す費用のことです。
お布施は、お寺の活動を支える費用(修繕費・お寺行事の運営費など)として渡しますが、お車代と御膳料は、お坊さん個人に対する感謝の気持ちとして渡します。それぞれ5千円~1万円が一般的な相場です。
お布施を僧侶へ渡す時のマナー
お布施を包む袋は2種類ある
①奉書紙に包む
お布施は、奉書紙(ほうしょがみ)で包んで渡すのが一般的です。奉書紙とは、原料に楮(こうぞ)を使用した、軟らかくて丈夫な紙です。昔は公文書(政府や官庁の職員が作成する文書)などにも使われてきた格式の高い和紙です。奉書紙を使った、お布施の包み方の手順は以下の通りです。
(1)お札を半紙で包みます(肖像画が上になるようにして半紙で包みます)
(2)奉書紙の裏面にお札を包んだ半紙を置いてさらに包みます。
奉書紙はつるつるとした面が表で、裏面はザラザラとしています。包む際にはザラザラとした裏面にお札を置きます。
②白の封筒に包む
奉書紙が用意できなかった場合は、白い封筒で代用できます。ただし、白い封筒なら何でも良いわけではありません、白い封筒を選ぶ際には、次の2点に注意しましょう。
(1)郵便番号の欄が付いていない封筒を使う(郵便番号のある封筒を使うのは、慌てて準備した印象を与えます)
(2)二重になった封筒を使わない(二重になった封筒は、不幸が重なることを連想させるので避けましょう)
お布施に水引は必要?
香典(葬儀で故人に供える金品)には、白地に黒のラインが入った水引(みずひき)が入っています。しかし、お布施で使う封筒には原則的に水引は必要ありません。というもの、水引には不幸を追い払う意味が込められていますが、お布施はお寺に渡すもので、お寺に不幸があったわけではないからです。ただし、地域によっては水引の封筒を使うところもあります。その場合は、白地に黒方黄色のラインが入ったもので、結び切りか淡路結びの結い方になっている水引を使いましょう。
お布施の書き方
お布施の場合は、封筒表面の上段に、「お布施」または「御布施」と書きます。お車代や御膳料を渡す際には、「御車代」と「御膳料」と書くのが一般的です。裏面には、「住所」「氏名」「金額」を書きます。金額の書き方には特に注意しましょう。金額の数字は、一を「壱」、二を「弐」などのように「漢数字」を使用します。その他の漢数字については下記を参考にしてください。また、4や9のつく数字は使いません。4は「死」、9は「苦」を連想させるため縁起が悪い数字とされております。お布施を包む際にも、4や9のつく金額は避けましょう。金額の頭には金をつけて「金●●圓」というように書きます。
<漢数字一覧>
- 一(壱)
- 二(弐)
- 三(参)
- 五(伍)
- 六(陸)
- 七(漆)
- 八(捌)
- 十(拾)
- 千(仟)
- 万(萬)
お布施のお札の入れ方
お布施を封筒に入れる際には、肖像画のある面を上に向けます。そして、封筒口に近いところに肖像画が来るように入れます。二枚以上入れる場合も、向きを揃えて同じように入れます。また、香典を渡す際には新札を避けるのがマナーですが、お布施はお寺の維持管理や、お坊さんに供養していただいた感謝の気持ちですので、新札を使っても良いとされています。
お布施を渡す時の注意点
お布施は袱紗に包んで持参する
お布施は、奉書紙や封筒をそのままの状態で持って行くのではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持参します。袱紗とは、絹などでできた四角型の布のことで、冠婚葬祭でお金を包む時に用います。実際にお坊さんに渡す際には、袱紗に包んだ奉書紙または封筒を取り出してから渡します。
お布施はお盆にのせて渡す
袱紗から取り出したら、そのまま手渡しするのではなく、お盆(切手盆)にのせてから渡すのがマナーです。もしお盆がないなら、持参した袱紗の上にお坊さんから見て見やすい向きにのせましょう。感謝の気持ちを伝えながら、両手で差し出すように渡します。
お布施を僧侶に渡すタイミング
お布施はいつのタイミングで渡せば良いのでしょうか。
お布施を渡すタイミングに特に決まりはありませんが、葬儀では始まる前にお渡しすることが多いようです。お坊さんが控室に入り、準備が終わったタイミングで渡しましょう。葬儀が終わった後なら、直接お坊さんのところに行って渡す形となります。法要では読経後にお渡しすることが多いようです。
葬儀や法要で渡すお布施の準備について理解はできたものの、「覚えることが多くて何から手をつければ良いのか分からない…」というのが本音ではないでしょうか。事実、お布施だけでなく、葬儀や法要にかかる準備を喪主側で全て行うには限界があります。また、お布施を渡す際にもそうですが、葬儀や法要を行う上でも守るべきマナーがたくさんあります。
その全てを喪主側で一つ一つメモしながら覚えて、マナーが守れているか自分たちでチェックするのも大変です。このようなとき、やはり葬儀のプロにお任せするのが一番安心できます。創業80余年、年間10,000件以上の実績を持つ公益社では、葬儀や法要のスケジューリングから当日の運営まで全てサポート。マナーも全て覚えなくても、スタッフが丁寧に分かりやすくお伝えします。
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