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葬儀に使われる樒(しきみ・しきび)とは?

葬儀に使われる樒(しきみ・しきび)とは?

仏事で使われている樒(しきみ・しきび)という植物をご存知でしょうか。樒は一年を通して綺麗な緑色の葉を持つことから、季節を問わず行われる葬儀や法事の時に供えられる植物です。マツブサ科シキミ属に分類される常緑小高木で、特に京都を中心とした関西地区では、葬儀の際に使用されるので馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
仏教と深いかかわりのある樒の特徴や、葬儀での使われ方について詳しくご紹介します。

【目次】

■樒(しきみ・しきび)とは
 ・樒の名前の由来
 ・樒の特徴
 ・樒の毒性

■樒と榊(さかき)の違い
 ・榊とは
 ・樒と榊の共通点と違い

■樒と仏教のかかわり
 ・樒と浄土真宗
 ・樒と浄土宗
 ・樒と日蓮正宗

■葬儀での樒の使われ方とは
 ・ご臨終から納棺時の榊の使われ方

■樒の入手方法

■まとめ

樒(しきみ・しきび)とは

樒は、仏式の葬儀で使われている植物です。「しきみ」または「しきび」と読みます。地域によって異なりますが、仏前やお墓に供える植物として一般的なものです。

樒の名前の由来


樒の名前の由来には諸説あります。

最も有力なのは、四季を通して美しい緑色を保っていることから「四季美」となり、しきびがなまって「しきみ・しきび」になったという説です。他にも、果実が強い毒を持つことから「悪しき実」が由来となったという説や、実が敷き詰められるように成ることから「敷き実」と呼ばれるようになり、樒になったという説があります。

樒の特徴


樒はマツブサ科シキミ属で美しい緑色をしている常緑小高木(じょうりょくしょうこうぼく)に分類されていて、高さは10メートルほどまで育ちます。樒の葉は鮮やかな緑色で、10センチ程度の大きさになります。樒が仏事で使われる理由の一つは、一年中どの期間でも美しい緑色の葉をしているということです。春になると薄い黄色の花を咲かせますが、多くの場合は花をつけていない状態で仏事に使うことになります。

樒の毒性


樒の花言葉は「猛毒・援助する・甘い誘惑」です。この花言葉通り樒には強い毒があり、花から根っこまでのすべてに「アニサチン」という猛毒を含んでいます。特に、どんぐりを小さくしたような樒の実には神経毒があり、食べると嘔吐、腹痛、下痢、けいれん、意識障害が起こり、最悪の場合死に至ります。樒は、葬儀の場でよく見られる植物なので、誤って小さいお子さんが口にしないようにご注意ください。

この他、樒は独特の強い香りを放つことから、香の木(こうのき)、香の花(こうのはな)、香芝(こうしば)と呼ばれることもあります。お焼香で使う粉末状の香は、樒の樹皮と葉を乾燥させたものです。抹香は、線香の材料としても使用されています。ドライアイスがなかった頃は、遺体の腐敗臭を和らげるために、納棺の際に棺に樒を敷き詰めていました。

古来の日本は土葬が主流であったため、樒の強く独特な香りは故人を獣や邪気などから守っていたと考えられています。ちなみに、秋に真っ赤な花を咲かせるヒガンバナも強い毒を持っているため、遺体を守るために墓地に植えられた、とされています。

樒と榊(さかき)の違い

樒は、榊と混同されることがよくあります。それぞれの共通点や違いはどこにあるのでしょうか。

榊(さかき)とは


榊とはツバキ科の常緑小高木で、小さい白い花を咲かせるのが特徴です。神道では神棚や祭壇に榊の枝をお供えします。神棚にお供えしている榊の枝は、毎月1日と15日の月2回新しいものに取り換える他、神事のお祝い事やお祭りなどの時にも、新しい榊をお供えします。

榊は関東よりも西にしか育たないため、関東北部より北の地域ではサカキではなく「ヒサカキ」を神道でのお供えに使用しています。見わけ方は、葉のまわりがギザギザしているのがヒサカキ、なめらかなものがサカキです。どちらも常緑小高木で、一年中濃い緑色の葉をつけています。

樒と榊の共通点と違い


どちらも常緑小高木で、一年中綺麗な緑色の葉をつけています。祭壇を作る際に使われることや、お墓にお供えすることも共通しています。それぞれで異なる点として、樒には独特の強い臭いがありますが、榊にはほとんど香りはありません。また、樒は仏事に使われますが、榊は神式の葬儀などに使われるという違いがあります。紙垂をつけた榊を祭壇に捧げる玉串奉奠(たまぐしほうてん)では、榊は欠かすことができません。

樒と榊の見わけ方として、双方の葉っぱに着目すると良いでしょう。樒は5枚の葉がついていますが、榊には左右対称に葉がついています。混同されることは多いものの、それぞれを見比べると、樒と榊はあまり似ていないのです。

樒と仏教のかかわり

樒は、鑑真によって中国から日本に持ち込まれ、古くから仏教とかかわりがあった植物です。鑑真は5度の失敗にも負けずに、船で唐へ行き6度目にしてやっと成功して日本に仏教を広く伝えた人物です。鑑真が持ち込んだ樒は、仏教を象徴する植物になりました。

この他、真言宗の開祖である空海にも、樒とのエピソードがあります。唐で密教の修行を行っていた空海は、修行で使う青蓮華(しょうれんげ)を必要としたのですが入手が困難でした。青蓮華を手に入れられなかった空海は、代わりに樒を使って修行したと言われています。樒という漢字に「密」という字が使われている理由は、空海が密教の修行に樒を使っていたためと言われています。ちなみに、樒は別名「仏前草」と呼ばれています。仏の木という意味で「梻(しきみ)」という文字が使われることがあることからも、仏教とのつながりが深いことがわかります。

樒と浄土真宗


浄土真宗は、親鸞(しんらん)によって開かれました。浄土真宗の教えでは、亡くなった人は仏となり極楽浄土へ行くとされています。極楽浄土に八功徳水(はっくどくすい)と呼ばれる良質な水がみなぎっているとされているため、水に困ることはありません。そのため浄土真宗では、仏壇にお水やお茶などの飲料をお供えすることはありません。

八功徳水とは、文字の通り八つの功徳(甘・冷・軟・軽・清浄・不臭・飲時不損喉・飲已不傷腸)を備えている良質な水のことです。
八功徳水と樒とはどのような関係があるかというと、水のお清めに使われています。水の入った華瓶(けびょう)に樒をお供えすると、樒の強い香りと毒性によって邪気が払われ水が清められるとされているのです。

樒と浄土宗


浄土宗の開祖は、法然上人です。浄土宗では、樒を墓石や仏壇にお供えする他、儀式にも用います。浄土宗では仏花をお供えすることが一般的ですが、地域によっては樒をお供えするところがあります。

樒と日蓮正宗


日蓮正宗は、静岡県に総本山がある日蓮大聖人の仏法を教えとしています。日蓮正宗の経典である法華経(ほけきょう)では、お墓や仏壇にお花ではなく樒をお供えするのが特徴です。日蓮正宗では、美しい花が色を変えてやがて散ってしまうことを「無常」と説いています。一方の常緑樹である樒は、一年を通して美しい鮮やかな緑色をしている植物です。

過去世・現世・未来世にまで変わらない命を意味する「常住不変」であることを説いている日蓮正宗では、仏となり来世に向かって旅立つ人の永遠の命を祈るため、祭壇にお供えするのは無常の花ではなく、常住不変の樒としています。

葬儀での樒の使われ方とは

樒は、仏壇やお墓にお供えする植物として一般的な植物ですが、京都や大阪などの関西地方の葬儀では葬儀の飾りとして使われることがあります。お寺の門前や葬儀会場の入り口に飾る「門樒(かどしきみ)」や、祭壇の左右の後ろに飾る「二天樒(にてんしきみ)」など、その種類はさまざまです。4つの場所に樒を飾ることで、式場内には結界が張られます。樒の結界によって亡くなった人を邪気から守る意味があるのです。先に挙げた門樒は、大樒(おおしきみ)や樒塔(しきみとう)と呼ばれている地域もあります。

葬儀の際、葬儀会場の外や中に参列者から送られた大きな供花や花輪が並べられますが、関西地方では門樒をお供えすることが最も丁寧とされています。門樒は大きくて華やかですが、飾るスペースがない場合には、紙樒(かみしきみ)や板樒(いたしきみ)が主流となります。

紙樒とは紙に名前を書いたもので、板樒とは板に名前を書いたものなので、どちらも樒は使っていませんが門樒の代わりとなるため、樒の文字が使用されているのです。紙樒は、特に東大阪地方で広がったもので、外飾りを規約で禁止している会場が多いことから、自治会が気を利かせてできた習慣だと言われています。葬儀の受付で紙をもらい、墨で名前と所属を書いてから門樒の代わりに葬儀会場の入り口に掲示します。
一方、関西地方の葬儀でも紙樒や板樒の習慣がない地域もあります。葬儀に参列する際は、門樒の習慣があるのか供花や花輪を贈る習慣があるのかを事前に確認すると安心できるでしょう。

ご臨終から納棺時の樒の使われ方


・末期の水
末期の水は、割りばしに綿をつけたものや筆に水を含ませて、故人の唇を濡らすという儀式です。この儀式の際に、樒の葉を使用する地域があります。樒は仏教において重要視されているため、末期の水の儀式でも使われる地域があるのです。

・納棺の時
遺体を棺に納める時に、樒を使うことがあります。棺の中に樒を敷き、その上にご遺体を納めます。樒は腐敗臭をわかりにくくする役割があるためです。現在は、ドライアイスやエアコンによって腐敗の進行を遅らせることができるため、この習慣は廃れつつあります。

・枕飾り
枕飾りとは、葬儀の前の遺体を安置している時に作られる祭壇のことです。枕飾りには花瓶が置かれて一輪の花を挿します。その時に、樒が使われることがあります。

・お墓のお供え
お墓にお供えする仏花に樒を使うことがあります。生花と樒を混ぜてお供えしたり、樒だけを束にしたりすることもあります。樒の放つ強い臭いは、動物や虫からお墓を守ってくれます。

樒の入手方法

最後に、樒の入手方法を紹介しておきましょう。
樒は、スーパーマーケットやホームセンターなどで販売されていることが多く、価格は一束500円~800円程度です。ガーデニングショップなどでは、鉢植えで販売しているところもあります。

ただし、関東より北の地域では樒の需要が低いため、常にお店にあるとは限りません。事前にお店に問い合わせることをおすすめします。この他、オンラインショップでも購入することができますが、本物そっくりな造花も販売されているため注意が必要です。生花を購入したい人は、内容を確認してから注文しましょう。

まとめ

今回は、葬儀に用いられる樒について、詳しく紹介をしました。

古くから仏教とのかかわりが強い樒は、令和の現代でもお墓のお供えや葬儀で用いられます。特に京都を中心とした関西地区の葬儀では、樒は欠かせないものです。樒だけに限らず、葬儀やお供えに用いられる草花は地域によって扱い方が大きく異なります。
そのため、葬儀を開く際は地域の習慣などを把握して、どんな草花が必要になるかを把握しておくと良いでしょう。加えて、万が一の際に慌てないためにも、葬儀の開催方法や葬儀社の選び方についても事前に相談しておくことをおすすめします。

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