葬儀が終わった後の事
知識
2020/12/14
小さい仏壇って何?普通の仏壇と何が違う?
かつてはどの家にも仏間や和室があり、仏壇を置くことに困ることはありませんでした。しかし、最近の住宅では、住宅のデザインや構造も多様化し、仏間や和室のない家もあります。また、住宅には一軒家だけでなく、マンションやアパートで暮らす方々もいらっしゃいます。限られたスペース内では、大きな仏壇を置くのが難しく、置き場所に困ることも多くなりました。
そのような問題を解決するために、置き場所に困らないコンパクトサイズの「小さな仏壇」が好評です。小さいだけでなく、どんなお部屋にもマッチするデザイン性豊かな形も人気の秘訣です。今回は、小さな家の仏壇を検討中の方に、仏壇の種類、価格相場、大きな仏壇と取替える際の処理法について紹介いたします。
目次
■小さい仏壇とは?
■小さい仏壇の種類
■小さい仏壇の価格相場
■小さい仏壇の飾り方
■小さい仏壇を購入する前にすべきこと
■大きい仏壇の処分方法
小さい仏壇とは?
小さい仏壇は、仏壇を飾る仏間がなかったり、仏壇を飾るスペースがなかったりするご家庭のためのコンパクトな仏壇です。場所を問わず置きやすい
ので、リビングや寝室などにも飾ることができます。コンパクトなだけでなく、お部屋のインテリアにもマッチするようにオシャレなデザイン設計も魅力的です。
骨壺や仏具も小型化
小さい仏壇を持つ家庭が増えると、当然その中で使用する骨壺などの仏具も「小型化」しています。例えば、仏さまを表すご本尊や、故人を表す位牌は、小さなクリスタル製のものに代用されています。他にも小型化した仏具には、お香を焚く「香炉」、ロウソクを立てる「火立」、お花を供える「花立て」、お参りの時に音を鳴らす「りん」などがあります。どれもインテリア性が高い仏壇に合うように、オシャレなデザインで作られています。
小さい仏壇の種類
現代的なモダンタイプ
現代の住宅に合わせたモダン型の小さな仏壇です。モダン型には、床に据え置く「台付型」、机や棚の上に置くことができる「上置き型」、従来の仏壇にあるような箱型ではなく、ステージ状の「ステージ型」があります。ステージ型は、従来の仏壇の形にこだわっていませんので、特に無宗教の方々に利用されています。他にも、床や机の上に置くのではなく、壁にかける「壁掛け型」もあります。価格は様々ですが相場は、台付型が20万円~、上置き型が5万円~、ステージ型が3万円、壁掛け型が20万円程度が目安になります。
昔ながらの伝統タイプ
昔ながらの伝統仏壇もありますが、主に2つのタイプに分かれます。一つは漆と金箔を贅沢に使った「金仏壇」です。塗り仏壇とも呼びますが、主に浄土真宗を信仰する家で使われます。浄土真宗の寺院では、阿弥陀如来がおられる「浄土の世界」を表現するために、華やかな金色が使用されますが、その檀家(浄土真宗を信仰する家庭)に置かれる仏壇も、寺院にならって金色の装飾がなされています。
もう一つの伝統仏壇が、「唐木仏壇」です。唐木仏壇は、東南アジア産の銘木、紫檀、黒檀などを使って作られる仏壇です。金仏壇とは違って、浄土真宗以外の宗派で使われることが多く、浄土真宗にはない位牌を置くための位牌段が作られています。
小さい仏壇の価格がリーズナブルな理由
従来の仏間に置くような仏壇と異なり、コンパクトで置く場所に困らないのが小さな仏壇のメリット。また、従来の仏壇と比較すると価格帯も安くなる傾向にあります。そもそもサイズが小さいため、従来の仏壇と同じ材木を使ったとしても、使う面積が少なく材料費が安くなります。他にも、短い工程で製作できるので大量生産にも向いており、運送費も安く済むというメリットもあるため、小さい仏壇1基あたりの製作コストを抑えることができます。
小さい仏壇の飾り方
従来の仏壇と小さい仏壇の飾り方の違い
従来の仏壇は、宗派によって飾り方が若干異なります。一方、小さい仏壇は、従来の仏壇を置く場所がないマンション、あるいは仏間のない家庭でも飾れることを優先して作られています。部屋のインテリアに違和感なく溶け込めるオシャレなデザインが特徴です。置く場所にも悩まない小型サイズですので、好きな場所に自由に飾っても大丈夫です。
従来の仏壇の飾り方
ところで、従来の仏壇はどのように飾り方をするのでしょうか?宗派による若干の違いはあるものの、基本的には「上段」「中段」「下段」と3つの段に分けられ、それぞれの段にも何を飾るのかが決まっています。
上段
上段の中心には、本尊(仏壇に置く仏像)を飾ります。本尊は宗派ごとに異なりますので、自分の宗派に合わせた本尊を置きます。宗派によっては、本尊の左右に脇仏(本尊を補佐する仏)を置くこともありますが、これも宗派によって置くべき脇仏の種類が異なりますので確認が必要です。
中段
中段には、真ん中に本尊や脇仏にご飯をお供えする「仏飯器(ぶっぱんき)」と、水やお茶を供える「茶湯器(さゆき)」を置き、その左右に本尊が隠れないように「位牌」を置きます。位牌は、本尊の目線よりも低い位置に置くのが基本ですが、位牌が複数ある場合、向かって右側より古い位牌を置いていきます。
下段
下段には、読経をする時に鳴らす「りん」、仏壇にお花を供える花瓶の「花立(はなた)」、ろうそくを立てる台の「火立(ひたて)」、香炉、線香立てなどを置きます。下段にすべて置けない場合、前方の台の置きやすいところに置きます。
小さい仏壇の飾り方
小さい仏壇にもさまざまな種類がありますが、種類によっては飾り方も異なります。
●ステージ型の場合…ステージ型は、台の上に故人の写真や骨壺などを飾ります。いつでも見れるオープンな状態ですので、周囲のインテリアと馴染むように飾り方を工夫しましょう。
●ボックス型の場合…ボックス型は開閉できるタイプです。故人の写真、仏具、ロウソク、線香などお参りに必要な最低限度のものを飾ります。蓋を閉じると洋風のインテリア用品と見た目が変わりませんので、和風なイメージがある本尊を納めても良いでしょう。
●フォトフレーム型の場合…故人の写真をメインに飾るのがフォトフレーム型です。シンプルな木の台に、写真と小さな仏具を飾ります。フォトスタンドのような感じですので、より自由な飾り方がしたい方に最適です。
小さい仏壇を購入する前にすべきこと
予算を決める
仏壇の価格は、リーズナブルなものから、100万円以上の高級なものまで幅広い種類があります。小さい仏壇の場合、5~10万円前後で購入できる場合もあります。仏壇以外にも、「花立」、「香炉」などの仏具も用意しなければなりません。小さい仏壇を購入するなら、必要になる仏具、その仏具の価格も合わせて、予算を立てましょう。
仏壇のサイズを確認する
小さい仏壇は、従来の仏壇と比べて置く場所には困らないとはいえ、最初に仏壇を購入してから置き場所を考えると、仏壇のサイズと置くスペースが合わず、何処に置いてよいのか迷ってしまうことでしょう。はじめにどの場所に置くかを決め、そのスペースのサイズを図った上で、スペースに収まる仏壇のサイズを確認しましょう。または、購入したい小さい仏壇サイズを決めてから、置き場所のスペースを確保する方法もあります。
部屋の壁、床に合わせて仏壇の色を決める
小さな仏壇は、どんなお部屋のインテリアにも合う形状になっているのが特徴です。しかし、形状はインテリアにマッチしても、お部屋のカラーとミスマッチでは、仏壇を置いた時に違和感を覚えるかもしれません。そこで、仏壇を選ぶ時には、お部屋の「壁」「床」「家具」の色にも合わせることが大切です。
例えば、テーブル、フローリングが「木目調」のお部屋には、自然色が感じられる「ブラウン系」が似合います。落ち着きあるトーンのカラーで彩られたお部屋には、「ブラック」「ダークブラウン」などの色が合うでしょう。どのお部屋に置くかを決めたら、スマートフォンで撮影して、お部屋の色彩と見比べながら、お店で仏壇を選んでみると良いでしょう。
大きい仏壇の処分方法
住宅の新築や引っ越しなどで、従来の大きな仏壇を継承するのが難しいこともあるでしょう。その場合、大きな仏壇はどのように処理すれば良いのでしょうか。その仏壇がご自身で購入したものではなく、代々受け継がれてきたものなら、仏壇の中身を入念にチェックしましょう。
ご祖父母、ご父母さまなど以前に管理をされた方が、人知れず貴金属や宝石類をしまっている可能性があります。まずは、仏壇の中身をしっかり確認した上で、次のような処理方法を検討してみましょう。
寺院に引き取ってもらう
ご先祖のお墓がある菩提寺があれば、仏壇の引き取りを相談してみましょう。仏壇の引き取りだけでなく、仏壇を処分する際に行われる法要「お性根抜き」も行ってくれます。仏教儀式に則った方法ですので、「代々大切にしてきた仏壇を処分するのは忍びない…」という気持ちも和らぎます。ただし、引き取りとお性根抜きにかかる費用がいくらなのか、菩提寺にたずねてみないと分かりません。
仏具店に引き取ってもらう
菩提寺との関係性や宗派を気にしたくないなら、仏具店に依頼する方法もあります。新品の仏壇・仏具を販売する以外にも、古い仏壇・仏具の引き取りサービスにも対応する仏具店があります。もし、引き取りと同時に、新しい仏壇の購入を検討中なら、下取りにも対応してくれますし、菩提寺で行うお性根抜きと仏壇の処理をセットで受け付ける仏具店もあります。
また、お店に依頼すれば、仏壇の搬入・搬出も手伝ってくれるので手間も省けます。費用については、仏壇の大きさや仏具店の料金設定も異なりますので、詳しくは依頼を検討中の仏具店にお問い合わせください。
仏壇は大切な故人やご先祖さまと触れる大切な場所です。小さい仏壇で気軽に飾れるとはいえ、自分流で済ませるのではなく、仏壇の選び方や飾り方もしっかり覚えましょう。自分で調べて全部覚えきるのは大変ですので、葬儀社にお任せすれば全部覚えなくても、スタッフが分かりやすく丁寧に説明いたします。創業80余年、年間10,000件以上の実績を持つ公益社では、葬儀のスケジューリングから当日の運営まで全てをサポート。仏壇もお手頃なものから伝統工芸品まで幅広くご提供しております。 仏壇についてはこちらもご覧ください。
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