多くの方々と深い関わりを持ってこられた経営者や商売をされた方にもしものことがあった時には、そのつながりを大切にし、関わりのあった皆さんに悔いのないお別れをしていただけるよう、事前に検討しておくことが重要となります。
ご検討中のお客様から
このような声をいただいております
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- 家族葬で良いのかな
- お袋は最近よく聞く「家族葬」が良いのではないかと思っているようです。
代を継ぐ私の立場としては、馴染みの方や親しい友人には声をかけたいと考えているのですが…。
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- なるべく質素が親父の希望
- 親父自身は派手なことを好まない性格で、自分の時は「なるべく質素に」と言っています。でも創業者から受け継いできたものを断つことにならないか不安で…。
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- 社葬は大げさな気がする
- 創業30年、地域に根差して商売をしてきました。先代は仕事以外でも地域の催しや趣味の活動に熱心に取り組み、顔は広いと思います。
でも、社葬やお別れの会をするのは少し大げさな気がして…。
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- 交友関係が広いから
- とにかく顔の広い会長のことなので万が一の時には、多くの方から問い合わせが入ることは容易に想像できます。何か準備をしておかないといけないことは分かっているものの、どうすればよいか…。
経営者の葬儀・家族葬の注意点
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経営者は家族が思っている以上に、多くの人との関係を築いておられます。古参の社員や取引先、業界団体などの関係者や、昔からの友人や趣味仲間のほか、様々な場面でお世話になった方やまたこれまでお世話をした方もいらっしゃるでしょう。
経営者のお葬式は故人を送るとともに、様々な関係者に対し故人に代わって「御礼」をお伝えする場であり、またお世話になった皆さんへ「お別れの場」を提供する意味もあります。お葬式を考える際には、それらの関係者がどれくらいの規模になるのかを把握し、またどの範囲の方々にどのタイミングで声をかえるのかについてよく検討することが大切です。
代表的な形式
合同葬(お葬式)方式
すべての関係者にご案内し葬儀に参列いただく形式です。
ご逝去後1週間程度を目安にご案内から当日の運営(席次表の作成・弔辞の依頼・長時間お待たせしないための検討など)すべてを行わなくてはならないため、準備は大変ですが、関係者の方も故人のお顔を見て最期のお別れをすることができます。
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- 主催者
- 喪家/会社(合同にて主催・費用負担する)
- 参会者
- 全ての関係者にご案内し参列いただく
- スケジュール
- ご逝去後1週間を目途に開催
- 注意点
- 日程がない中で全ての準備を整えなければなりません。特に、予想される参列者数に見合う式場選びは慎重にしなければなりません。また、参会者に対し当日のご案内に失礼がないよう、経験豊富な葬儀社とのシミュレーションは欠かせません。
- 経験者の声
- ●最期のお別れの場だからこそ、お世話になった皆様にお顔を見てお別れしてもらいたかった。多数の方に送られて、故人も喜んでいると思います。
- ●準備期間があまり取れないため事前に規模の想定から会場の選定、また運営方法についても打ち合わせを進めていました。お陰で当日は大きな混乱もなく、皆さんにお参りしていただくことが出来ました。
- ●会社の規模も大きくないことから当初、家族葬を検討していましたが、悩んだ末に幅広くお世話になった皆様にもご案内しました。結果、後日の弔問対応の必要もなく、お参りしていただいた方はもちろんのこと会社としても家族にとっても一番負担が掛からなかったのではと感じています。
密葬~お別れの会(社葬)形式
家族や限られた関係者で葬儀(密葬)を行い、そのほかの関係者には後日改めて案内しお別れの会(社葬)に参列いただく形式です。
家族だけでゆっくりとお別れをする時間を取ることができます。またその他の関係者については密葬後十分な時間を掛け準備を進められるため、展示パネル・映像などで故人を偲んでいただきながらお別れしていただくことができます。
- 詳しくはこちら【お別れの会サイト】
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- 主催者
- 密葬:喪家
お別れの会(社葬):会社
- 参会者
- 密葬:家族・親族を中心に限られた方のみの参列
お別れの会:取引先や各関係者に広くご案内し参列いただく
- スケジュール
- 密葬:ご逝去後2~3日程度後を目途に
お別れの会:ご逝去後約2ヶ月後
- 注意点
- 密葬時の訃報をどなたにご案内するのかを事前に決めておかなければなりません。また訃報が漏洩しないよう徹底した管理が必要となります。その後のお別れの会の開催も含め、ワンストップで任せられる経験豊富な葬儀社との事前準備は欠かせません。
- 経験者の声
- ●お別れの会まで充分な日数を確保したことから、映像や写真をはじめとした展示関連に納得いくまで打ち合わせを重ねました。故人の思いや足跡をしっかりご覧いただくことができ、葬儀に参列していただけなかった皆様にもご納得いただけたのではないかと感じています。
- ●お別れの会の準備を通して、改めて会社の歴史、創業時の苦労などを社員が知ることとなり、期せずして良い社員教育となりました。
- ●顔の広かった父の葬儀についてはどこまでご案内するものか最後まで悩みましたが、『ここまで』と線引きすることが出来なかったので、まずは家族だけで葬儀を執り行いました。後日お世話になった方々にはしっかりとご説明し、お別れの会に参列いただきました。
家族葬形式
既に事業を縮小していたり、多くの参列者が想定されないケースにおいて、家族・親族を中心に、近しい方のみで葬儀を執り行う形式です。
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- 主催者
- 喪家
- 参会者
- 家族・親族を中心
- スケジュール
- ご逝去後2~3日程度後を目途に
- 注意点
- 故人が経営者の場合、葬儀後思いもよらない方からお参りしたいと申し出があることはよくあるケースです。いたずらにご案内の範囲を限定しないこと、また葬儀後一定期間社内・ご自宅などにお参りできるスペースを設けるなどの配慮が必要となります。
- 経験者の声
- ●親父も高齢だったこともあり葬儀は家族葬のみで行いました。お陰で家族だけでゆっくりと送ることができました。後日思いもよらない方の弔問も受けましたが、社内に遺影を準備しそちらにお参りしていただきました。
経営者のお葬式の費用について
経営者のお葬式については、税務上の取扱い(法人税 9-7-19)上、損金として認められるのは、故人の生前におけるその法人に対する貢献度合い、会社における経歴や地位、法人の規模、または参列者などを総合的に勘案して判断されることになります。費用額については、規模や会場、形式により大きく異なります。
合同葬・お別れの会・社葬の費用について