永く続く日々のお勤めなど、その営み全てに対するお礼
お布施の本来の意味は、財施(財を施す)、法施(真理を教える)、無畏施(恐怖を取り除き安心を与える)など、見返りを求めずに施すことです。葬儀において、僧侶は法要を営むことによって法施を施し、遺族はこれに対して感謝して財施で応えるというのが本来の考え方です。葬儀のお布施は、通夜・葬儀の読経や戒名(法名)に対する対価と捉えられがちですが、故人の供養をお願いするお寺に対して、永く続く日々のお勤めなど、その営み全てに対するお礼にあたるわけです。
そういった理由で、お布施の料金というものはなく、金額は決まっていません。
ではどのようにすればよいのか。決まったお寺がある方と、そうでない方のケースに分けて、ご説明します。
決まったお寺がある方
葬儀のお布施は地域やお寺、戒名(法名)、お寺とのおつき合いの度合いなどによって異なります。
例えば普段からお寺にお参りしている方は、その都度少しずつお布施をされているので、葬儀の際に特別にされなくてもよいという場合もあります。
心積もりをされたい場合、まずはご住職にお伺いをたてましょう。その上でもし不明な点や疑問がおありでしたら、公益社にご相談ください。状況をお伺いしてアドバイスさせていただきます。
決まったお寺がない方
宗教・宗派や地域などのご希望にあったお寺をご紹介いたします。
公益社でご紹介するお寺は実際に寺院構えがあり、後々のことも相談できるお寺に限定しています。
葬儀後、法事などの法要に対しても、きちんと対応してくださるので、ご安心ください。
昨今、葬儀の際にお経をあげることのみ安価で請け負う僧侶もいますが、当社ではおすすめしていません。状況とご希望にそったご提案をいたしますので、遠慮なくご相談ください。
宗教者に頼む前に
知っておきたい豆知識
お布施
どの位の金額が妥当なのか。いつ渡すのがよいのか。何かと頭を悩ますお布施。
しかし本来、施すことも「修行」であることはご存知ですか。
お金を包むだけではない、お布施
お布施には、もともと三つの種類がありました。衣食などの物資や金銭を施す「財施」。お経を読んだり、法話を伝えることで、人々に精神的な施しをする「法施」。そして、さまざまな怖れから人々を解放する「無畏施」です。このように、お布施とは単なるお金だけではなく、広く何かを施し与えること。一切の報いを求めずに、自分から進んで行う「修行」のひとつでもあるのです。
それぞれの気持ちや収入に応じて
このように、本来は「喜捨」のお布施ですが、現在では主に仏事の謝礼として寺院に包むものとなりました。しかし、単なる支払いではないのですから、いくらでなくてはならないという決まりや相場はありません。いわば、生活に無理のない範囲で、しかもお布施をしたという喜びが残る精いっぱいの金額をお渡しすればいいのです。
感謝の気持ちを込めて
お布施は、葬儀の翌日にまとめてお渡しするのが一般的ですが、遠方から来てもらったときなど、場合によっては通夜の前、挨拶するときに渡してもいいでしょう。また、お布施とは別に、僧侶が来るたびに「御車代」を包むのも習わしです。
真の意味をよく理解し、納得した上で包めば、気持ちもまた変わってくるのではないでしょうか。
戒名
一般的に、亡くなるとお寺より授けられ、位牌に記される戒名。
しかし本来は、生きている間にもらうものであることは、ご存知ですか?
仏教徒としての名前
戒名とは本来、出家した人が仏弟子として戒律を受け、初めて師のお坊さんからいただくもの。正しくは、生きているうちに仏教徒となって授かるものです。ところが実際には、私たちのほとんどは生前に戒名を持っていません。そこで死後、この世からあの世へと旅立つときに戒名を授けてもらい仏門に入るという形をとっているのです。
短かった庶民の戒名
もともと、戒名はその人の仕事などに関連して付けられる二文字のあとに、性別などがわかる文字、たとえば男性なら居士(こじ)や信士(しんじ)、女性なら大姉(だいし)や信女(しんにょ)、子供なら童子(どうじ)や童女(どうにょ)、死産児なら水子(すいし)などを付け加えただけでした。ところが、時代は進み、歴史上大成した人物が院や殿を建立して仏教に貢献し、その院の名を戒名に授けるなど、その生き様や人柄などを表す文字を加えて長くなっていきました。
本来の意味を考えて
かつて院号や院殿号は、寺をひとつ建立するほどに仏法に貢献した人で、皇族や大名などにしか与えられなかったもの。そして、道号は仏道に励み、仏教を極めた人への称号で、お坊さんにだけ与えられたもの。その由来を考えると、もし私たちが長く立派な戒名を持ちたいと願うなら、それだけ社会や国に貢献し、仏教の教えに則った徳を備えるよう心掛けて日々生活する必要性があります。
世俗を離れ、仏門に帰依した人の名であった戒名。その本来の意味を知った上で、ご自身やご家族の戒名について改めて考えてみるのもよいのではないでしょうか。
よくあるご質問
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- 位牌の種類って、たくさんあるの?
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故人の戒名(法名)を木板に記入して、それを祭壇にまつる習慣は古代中国に由来します。わが国には、鎌倉時代に禅僧によって伝えられ、死者の魂が宿る依代として広く用いられるようになりました。
位牌の種類は、その用途や目的によっていくつかに分かれています。白木位牌は49日までだけに使うもので、忌明けのときにお寺に納め、本位牌(札位牌)に取り替えるのが一般的です。そのほか、繰り出し位牌というのは、中に数枚の位牌が安置できるようになっており、先祖代々の戒名をまとめるときなどに使用します。
なお、位牌は故人の象徴であり、礼拝の対象となるものなので、新しく購入したときは、必ず開眼法要を行うようにしましょう。札位牌 繰り出し位牌
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