生花・デザイン・設営スタッフ鳥海 公一
昨今では、色とりどりのお花で祭壇をつくりたいというご要望も珍しくありません。このような時には、生花部門のフラワーコーディネーターがその力を発揮します。また、その祭壇がより引き立つようにデザイン部門のデザイナーも連携し、祭壇のみならず空間そのものを故人にふさわしく創り上げていきます。そしてこれらを短期間であらゆる式場で実現するために、熟練した匠の技術を持つ設営スタッフが連携して会場を仕上げます。
日頃、お客様のために気をつけていることは何ですか?
お花のリクエストに応えるために“あらゆる策を講ずる”ということでしょうか。これは技術や知識以前の心構えですが、難しいと感じるご要望でも簡単には諦めないことを強く意識しています。
例えば、お客様がご希望する花材を在庫として持っていないことも現実にはよくありますが、入荷日でなくても仲介業者様に掛け合って緊急入荷を依頼する場合もありますし、在庫にありそうな業者様に手当たり次第に連絡することもあります。どうしても調達できない場合の策として街の花屋さんをしらみつぶしに探し、万策尽きるまで探すようにしています。過去には「もうこの花は日本中探してもどこにもありません」というところまで探したこともあります。とにかく“最後まで諦めずに故人とお客様の想いを形にしたい”と思う姿勢が重要で、それが技術の向上にもつながると考えています。
私たちは、お客様と接する機会が少ない分、心構えや姿勢にこだわりを持って日々の仕事に打ち込んでいます。
仕事の成果として喜びを感じるのはどんな時ですか?
デザイナー:藤田 陽介
やはりお客様に喜んでいただいたときですね。特に祭壇を見て「この人らしい!」という言葉は私たちにとって最大の賛辞であり長く心に残ります。
また時にお客様が、祭壇をご覧になった瞬間に大粒の涙を流される場面に遭遇します。その涙の理由には、いくつもの想いや気持ちが交差していると思いますが、私たちがデザインしたものがきっかけとなり、内に秘めた感情を表出してくださった時、私は実のところ心の中でほっとしています。なぜかといえば、自然なグリーフワークの初期段階では悲しみを表出させることが大切だとされているからです。人目をはばからず秘めた想いを吐き出すことは、お葬式といえどもなかなか難しいでしょう。だから私は安心して悲しむことができる場を提供できた時、それを見て少し安堵してしまうのです。
だからといって“サプライズ”や“奇抜な発想”を考えているわけではありません。いつも「お客様の気持ちに寄り添う」という基本スタンスを忘れることなく、自然に“すっ”と心にとどくデザインをご覧いただけるよう、自由な発想と豊かな表現力を身につける努力をこれからも続けていきたいと思います。
一緒に働く仲間たち
規模が大きかったり形状が複雑だったりする祭壇の場合は、土台や構造に専門の知識や技術が必要になります。
また、最近では少なくなったものの格式のある社寺で葬儀を行いたいというニーズは根強くあり、この場合は原状回復することを前提に冷たく滑りやすい廊下にカーペットを敷いたり、車椅子やご高齢の方を想定してスロープを設営したりする配慮が必要になります。
これらの作業は一般的にある程度費用がかかり、準備に数日を要する場合がほとんどです。しかし、公益社では様々な製作・設営を行う部門があり、屋外を含めあらゆる場所で施行してきた実績と経験の蓄積があるのでリーズナブルかつ迅速で正確な対応が可能です。やり直しがきかない一度きりのお葬式。だから、表面からは見えにくい所にも“まごころ葬儀を創造する”姿勢が匠の技となって込められています。
お客様へのメッセージ
最近感じるのは「葬儀に対するご要望が多様化している」ということです。生花装飾に関するご要望だけを見ても数年前と比べて大変多くなっています。その内容も「色とりどりのお花で華やかに」といった、以前なら特殊なご要望が一般的になりつつあります。
実は、このような傾向を私たちは望んでおりました。ご要望を実現するという明確な目標に向け日々努力し、その結果としてお客様にお喜びいただけた場合には格別の達成感が得られます。お客様の満足は私たちのエネルギーの源となり、さらなるモチベーションの向上につながります。
ですから、ご相談の際にはどのようなことでも結構ですので遠慮なくご要望をお伝えください。私たちはそれに対して熱意を持って取り組むことをお約束いたします。
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